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D3XB MKIIが入荷したのですが、なかなかおもしろい。といっても、ライト本体はMX3B CLICKYと同じ仕様なので、今回興味深いはLEDの仕様の方ですね。

先にさっくりとライト本体の方から。

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DX3Bシリーズは基本的に「全部盛り」系のフラッシュライトですね。複数スイッチ、本体充電対応、多彩なモード設定、電池残量表示、ユーザーによるモードカスタマイズ・・・など、電子制御てんこ盛りのスポーツカーのような感じでしょうか。


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高度に電子化された系統のフラッシュライトは各社展開しているのですが、最近は大容量電池が主流になってきている感じがあり、相対的にDX3B MKIIの「コンパクトさ」が大きな武器となっています。
全長はわずか100mm、さらに22.5mmのスリムボディ。明るいEDCライトをお探しの方には魅力的と言えるでしょう。SUREFIREを代表するコンパクトライト、E1B MVと比較しても、その細さがわかります。

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細い帯のようなナーリングを複数もつライトは、「EAGLETACっぽさ」を感じますよね。好みはあるかと思いますが、イーグルタックっぽい側面のデザイン。サイドスイッチが金属タイプになり、精悍さは上がりました。
サイドスイッチのそばにはブルーに点灯するインジケーターがあり、点灯、点滅によって電池残量や充電状況を知らせてくれます。

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が、裏側はゴム製のUSBポートカバー。デザイン性で劣りますが、実用性をとった部分ですね。実際、法人系の需要は「本体充電必須」という条件が増えてきています。毎日のように長時間使用するなら、電池の出し入れも面倒くさいのは事実でしょう。

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テールスイッチ、サイドスイッチを兼ね備えたタイプですが、操作系はNITECOREに似ています。消灯時にサイドスイッチを操作してもなんの反応もしません。ACEBEAMなどはサイドスイッチからの点灯が可能ですね。ただ、DX3B MKIIのほうが携帯時の安全性が高いとも言えます。ACEBEAMのタイプの場合、偶然なにかがあたってダブルクリックされてしまうと、ターボが発動します。EDC中のライトがいきなりターボになっていたら、色んな意味で嫌。

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テールスイッチはフォワードクリッキーになっていて、半押しでの点灯も可能。押し感もしっかりしているのでDX3B MKIIはタクティカル重視のEDCには高い対応力があります。
消灯時からテールスイッチを押すと必ずTURBO。これはNITECOREにはない設定で、EAGLETACのDX3Bシリーズのほうがよりタクティカルに寄せてあると言えます。

サイドスイッチを押しながらテールスイッチを押す(※操作A)と、基本的にはVERY LOWで点灯・・・のはずですが、いくつか試したところそうじゃない設定の個体ばかりでした。操作Aで点灯するときのモードはユーザーがカスタマイズできますので、もし初期状態で違っていても驚かないでください。EAGTACは出荷状態の設定が不揃いなことが多い印象です。

操作系に唯一不安があるとすると、とっさのテールスイッチ押しでサイドスイッチを握り込んでしまう場合があることですね。握り込んでしまうとVERY LOWで点灯してしまいますので、タクティカル最優先の方は操作Aでの点灯をターボに設定しておくといいかもしれません。コンパクトサイズゆえの制約ですし、もともとタクティカル性とユーティリティ性は両立しないので、一定の妥協は必要です。

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ということで一通り見てきましたので、今回興味を惹かれたLEDの話に。搭載するLEDを見て答えられる方はあまり多くないかもしれませんね。LUMINUS SST70だそうです。およそCREEのXHP50シリーズに対抗するラインナップですが、特徴的なのはその発光面積、ダイの小ささ。CREEでいうとXM-Lくらいの面積しかありません。これで3000LEDルーメンで、カタログスペックではまだ余裕があります。

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先にVERY LOWで。配光がわかりやすいように平面に近いところに照射してみました。ここ数年、このクラスの集光性のライトが主流ではなかったので、意外に集光しているように感じます。XMLの全盛期にはワイドすぎるように感じていましたが、よりワイドなXHP50/XHP70などを見慣れたせいで麻痺していますね・・・。
分類するなら狭い周辺光、ワイドな中心光ということになり、ある意味では普通の小口径ライトのスタンダードな配光といえます。それでもXHP50に匹敵する光量をこの小口径のライトから吐き出して、「普通に集光してる」事自体がすごいのです。

VERY LOWといっても、22lmあるので普通に暗闇を歩けます。手元足元に不安はなく、停電した中を家まで帰らなきゃ・・・なんてときにも安心感があります。


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TURBO。さすがに明るいですね。光色が特徴的で、わずかに緑がかった感じでしょうか。前作よりも集光性が高まったため、奥行きのある場所でも奥を暗く感じにくいのは良いポイント。この明るさでの持続時間は長くはありませんが、160・400・950ルーメンといったモードも備えていて、シーンに応じて使い分けが可能です。


ということで、後継機となったDX3B MKIIのご紹介でした。現在、単純に1セルクラスの選択肢が狭まっていますので、その点だけでも貴重です。コンパクトサイズのEDCライトをお探しの方はチェックしてみてください。