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E1、E2と並ぶKLARUSのEシリーズは、名作と思いますが、上位機種であるE3がようやく日本に入ってきました。21700搭載ということで最新の流行に乗ったライトということになります。

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従来のE1、E2と比較すると流石に大型化しました。18650電池を搭載して23.2mmのE1、E2に対しE3は25.4mm。しかし21700機種はもっと大きくなることが多く、このクラスではこれまでにないコンパクトサイズになっています。従来の18650搭載1インチボディタイプと同じくらいの存在感。


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全長は135mmほど。手の大きな人でもヘッド部が手のひらから出るでしょう。1インチボディと相まって、がっしりと握っても扱いやすい。一定以上にコンパクトになると、握り込んだ手や手袋が開口部を隠してしまったり、ボタン操作が難しくなったりします。そのため業務用やタクティカル用途の場合、一定の長さや太さがあるライトのほうがおすすめです。


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初期設定ではヘッド側にあるクリップ。KLARUS Eシリーズの伝統ではあるのですが、E3ではクリップの向きが調節できません。クラルスのデュアルスイッチのような構造の場合、スイッチの配置に方向性があるので、自分の好みと角度が合わないとしっくり来ません。


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ということで、自由の効く後部側に移設したほうがおすすめですね。


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テールスイッチはKLARUSファンにはおなじみのデュアルスイッチタイプ。特に最近のジェネレーションでは(GEN5だそうです)デザインがスッキリしたうえ、アウトドアモードとタクティカルモードの切替ができるようになったのでより扱いやすくなっています。
基本操作はとてもシンプル
・丸いテールスイッチで点灯
・レバー状のモードスイッチを押すことでモード切り替え

アウトドアモードとタクティカルモードは、消灯状態からのモードスイッチの長押しで切替可能(詳細は付属の説明書をご参照ください)

アウトドアモード
・消灯状態からのメインスイッチクリックは前回使った明るさ(モードメモリ)
・消灯状態からのモードスイッチ長押しがMOONLIGHT
→2秒以上の長押しで常時点灯
・点灯時のモード切替が暗い順(LOW→HIGH)
・点灯状態からのモードスイッチ長押し操作が存在しない

タクティカルモード
・消灯状態からのメインスイッチクリックは常にHIGH
・消灯状態からのモードスイッチ長押しがSTROBO
→2秒以上の長押しで常時点灯
・点灯時のモード切替が明るい順(HIGH→LOW)
・点灯状態からのモードスイッチ長押し操作がSTROBO

という違いがあります。個人的にはストロボをあまり好まないので、アウトドアモードを常用していて、この操作系はかなり便利に感じられます。タクティカル性能と普段遣いを両立したい人には非常にいいのではないかと。

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最近は逆に珍しく感じる、深めのテクスチャードリフレクターにCREE XHP35HDの組み合わせ。オーソドックスではあるんですけどね。しっかりしたベゼルリングも備えていて、なかなか精悍です。


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HIGH 2000ルーメン、この程度はもはや最低限という感じになってきましたね・・・。やや狭い周辺光、少し高めの集光性。カタログスペックでは11025cdとなっていますが、使用感としてはもっとありそうだったので測ってみるとやはり16000cd弱くらいは出ていますね。計測は環境や機材で左右されますが、カタログスペック的にもこの位の数字が妥当でしょう。
あくまでも個人的な感触ですが、15000cd程度以上あると街灯がある場所でも光芒が目立つので、都市部での使い勝手が良いように感じられます。


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LOW:100ルーメン。常用するならこれで十分。もっと暗めのLOWでも良いかなとさえ思うものの、大容量電池を搭載していますのでこの明るさも有りでしょう。なんせこの明るさで公称19時間持ちます。仮に光量半減しても身の回りのことはできるパワーが残っていますので、ソロ2泊なら余裕があります。

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アウトドアモードで消灯状態から使用できるMOONLIGHT(ULTRA LOW)。十分に暗い反面、完全な暗闇でも行動できる明るさはあります。集光性の高いライトは、MAXの明るさのときの到達距離で負けていても、こうした暗いモード同士で比較したときに使い勝手が良い場合があります。
ケースバイケースではありますが、ULTRA LOWで完全な暗闇に居る時、20m先の行き止まりがわかるかどうか・・・みたいなシチュエーションで真価がわかる・・・かも?笑。このへんは半分以上妄想の領域ですね。

とはいえ、E1のときの薄型レンズはどこへいってしまったのでしょうか。E2では早くも一般的なTIRになり、E3ではリフレクターに。だんだん光学系の長さが増しているのは気になるところです。HIGHモードだと短時間の点灯でもヘッド部の加熱がかなりあるので、耐熱性重視の選択かもしれませんが、残念な気がします。


USB-Cによる本体充電、IPX8、1m落下耐久というのは最近のライトの基本ですね。電池が専用電池になりますが、その制約によりこのコンパクトさを実現していますのでそこに文句は言えない気がします。ユーザーの要求水準が上がっているのか、メーカーの義務感が先走っているのかはわかりませんが、LEDライトは本当に多機能になりました。



21700電池の容量を必要とするなら、文句無しで良いライトです。100ルーメンのLOWでゴリ押ししても、キャンプや登山で2泊分は保つという性能は素晴らしいものがあります。また直径の小ささは特筆に値するため、EDCしたいけど太いのはやだな・・・という方にもおすすめできます。しかしE1はともかく、E2、XT2CR PRO、E3と性能と操作性が拮抗しているので悩みますね。贅沢な悩みなのかもしれませんが。