先日、後輩を引き連れて野外照射に行ってまいりました。私もHATTAの野外照射を楽しみにしていた一読者だったこともありますし、HATTAに率いられて野外照射に行ったこともありますので、どことなくセンチメンタルな感慨もありますね。
さてと、出るのが少々早かったので、ちょっと明るいタイミングで着いてしまい、現地で時間を潰す羽目になりました。野外照射に季節があるとすれば秋でしょうか。日没が早く、熱くなく寒くなく程よく涼しく、虫がいないのが良いかと。とはいえ、この時期も凍えるような寒さではないので、悪くない条件ですけどね。
さて、まずはヘッド直径1インチのEDCサイズ、NITECORE P10iから。1800ルーメン、XHP35、1インチと時代の中間にあるようなわかりやすいスペック。これから紹介するターボヘッドモデル相手にはどう考えても不利ですが、標準機として。いつもNITECOREが「やられ役」的な立ち位置で悪いなと思うのですが(笑、それだけスタンダードな機種を手堅く作ってくるという証拠でもあります。
ハンディサイズですが、TURBOでは20000cdほどの中心照度がありますので、ご覧の通り50m先の立木は十分に視認できます。周辺が暗い場所であれば100mでも全然問題ありません。リフはそこそこ深く、周辺光も力強いので、中間の木立もよく捉えていますね。ポケットサイズのライトとしては全く問題ない性能。人気のMH12Sも同等性能なので、この2機種は操作性やモード配分の好みで選んでいただけると良いかと思います。
今回、照射ターゲットにマーカーを吊るしています。機種によっては見えにくいかもしれませんが、そのターゲットまでがおよそ50mで設定しています。
次は個人的なお気に入りのACEBEAM L18。似た容姿のL19が性能向上してすぐに発売になったので不憫な子でもありますが、個人的にはL19は大きく重く感じます。一方L18は「意外と小さいやん!」と思えるライトなんです。
P10iよりも出力はおち、公称1500lm。しかし50m先の明るさは全く違います。中心照度は250000cd、1000mの照射距離。記載ミスかと思うようなスペックです。これを50mmのヘッドから吐き出すのは実にすごいことです。
L18の大型モデル、L19 WHITE。ヘッド直径がおよそ10mm拡大しました。それだけ?と思うかもしれませんが、ぐっとヘッドが重くなり、貫禄が増しています。そしてそれに見合う高い集光度。L18よりもキレの良い集光は写真からも見て取れます。1650lm、照射距離1300m。これをタクティカル可能なサイズから出せるとは・・・。
L18、L19ともにリフレクターではなくTIRと呼ばれるレンズを使用しています。そのため中心照度をあげつつ、広い周辺視野が特徴的。画面では見えにくいのですが、足元近くまで薄っすらと光が照らしますので、LOWモードなどを広い場所で使うときも足元が見えて便利です。この配光は霧の中での視認性にも影響すると思われ、海上保安庁さんや水産庁さんなど、視認距離が長く霧が出やすい場所での使用には特におすすめですよ。
単色LEDとしては異例の人気を誇るACEBEAM L19 GREEN。このライト、ごらんいただけるように「明らかにホワイトよりも明るい」のです。この感覚はなかなか他では得難いですね。厳密な単色ではなく、可視波長全域をカバーした上での緑なので、ある程度の色彩識別が可能というおもしろいLEDです。このライトをどこで実用するのかと聞かれると返答のしようもないのですが、逆にこんな面白いライトは他にないわけで・・・。
HATTAもお気に入りのL35。この配光、私も好きです。公称81000cd、距離にして570mほどですが、光量が5000lmもあるという・・・。L18、L19などのピンスポット勢と比較してみればわかる、いや比較するまでもない圧倒的な視界の良さは他に代えがたいものです。パワーこそ力だ!ぐらいな勢いで明るく視認性のよい視界を得られます。
TURBOの持続時間は短いのですが、常用できるモードでも配光は変わりません。室内では黄色っぽく感じる5000Kの色味も、屋外ではほどよく馴染んで良いですね。
NITECORE P30iは、今回のターボヘッド勢の中では唯一のリフレクターモデルです。地面に描かれる三日月形がリフ系ターボヘッドの象徴。L18、L19が採用しているOSRAM OSTER KWほどではないものの飛び系代表といえるXHP35 HIを搭載しています。XHP35系はOSRAM OSTERよりも光量を稼げるがメリット。
ヘッド直径もL19より大きかったりしますが、LEDとサイズの余裕が視認性にも現れています。中心光のサークルが大きく、中間の立木のあたりの光量と範囲が広いですね。TIR系ターボヘッドの弱点は中間距離の左右視野ですが、リフ系ターボヘッドはその部分に優れます。1000ルーメンクラスを超えてくると、それなりに広い施設でも屋内では照り返しで視界を確保できるのですが、野外に出るとライトの素性がいろいろと影響してきて面白いですね。
さて、久しぶりの野外照射、いかがでしたか。撮るのはいつも楽しいのですが、なかなか出かけるタイミングが・・・笑。撮影機材が重いとかそういう理由もあるかな・・・心理的に(つまり怠慢)。
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