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ACEBEAMが作るワークライト的なヘッドランプ?PT40。実際に使ってみてました。
結論からいうと「不思議なライト」です。携帯できるワークライトとしては、見やすさ、サイズ共に優れており、明るさに関しては2000ルーメンを越える凄いモデルです。しかし、先にご紹介した記事の通り突っ込みどころもたくさんあるライトでもあります。

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全長126.8mm 重さ95g(バッテリー抜き)
この種の携帯型ワークライトは、ネットやホームセンターでもよく目にするようになりました。多くは、COBと呼ばれる面発光するLEDが搭載されております。実際、COBは、手元や足元を照らすには優れたLEDです。また、薄型なので筐体自体がスリムになり、小型化、軽量化に寄与します。しかし、照射距離は短く、ルーメン値が高くても少し先を照らすことも難しいです。

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6灯のLEDが並ぶユニークなフェイス。搭載LEDは色温度に応じて三種用意されており、どれも90CRIの高演色が採用されております。太陽光に近い演色性は、暗所での色識別に役立ちます。質の高い光で広範囲を照らせるので作業にはピッタリのライトです。

そして6個に光源を分散させることで、1灯当たりの負荷が減り、効率的で安定した照射が可能です。ボディも熱くなり難く、Lowモードであっても配光の広さに不足のないエコな使い方が出来ます。PT40は、そんなCOBの欠点を克服したスマートなワークライトとして開発されたライトだと思います。

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ボディ底部にはマグネットを内蔵しているので、平な鉄部に貼り付けることが出来ます。ただ、残念なことに重心がトップヘビーのため、あまり安定しません。直立に立たせるのであれば問題ありませんが、逆さまにしたり、このように垂直にすると落ちる可能性が高いです。現に私は数回落としました。

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一応、メーカーが推奨する使い方の一つが、付属するヘッドバンドで使用する方法。確かに、このライトは広角なので頭部に装着することで、広く明るい視界を得ることが出来ます。ですが、ご覧の通りの姿なので見た目は微妙です。ただ、配光に関しては全く違和感はありません。嘘かと思うかも知れませんが、全然使えます。ちょっとエキセントリックな見た目に抵抗が無い方であれば、ヘッドランプとして使っても良いかと思います。

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PT40には固定式のクリップが付きます。かなり丈夫なクリップですが、固定されているので回転しません。個人的にはヘッドバンドマウントの部分に着脱式の回転できるクリップにして欲しかったです。恐らく強度的な問題で却下されたのだと思いますが、この種のライトで固定式は融通が利かずちょっと使い難いです。ミリタリー系のモールとの相性はかなり良いんですけどね。

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使い方として最も提案したいのが「ボディライト」としての使い方。とにかくワイドな配光なので、前方を照らせば、どこに付けていても足元からその先までを過不足なく照らすことが出来る為、頭部に付ける必要は無く、リュックやベストのハーネスやモールに付けておけば、それだけで前方を照らすことが出来ます。ちょっと贅沢で無駄な使い方ですが、明暗のトーンが無いので自然な視界が得られます。

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明るくワイドな配光。遠方照射には適してませんが、ナイトハイクなどでは全く死角のない視野が得られます。暗所では目が慣れてくるので、一点だけを明るく照らせるライトよりも、拡散光の方が明るく感じると思います。6灯のLEDが常に全灯するので、Hiモードであっても全くボディは熱くなりません。外気温のおかげもあると思いますけどね。カイロ代わりに少し温まるかと思いましたが、期待を裏切られました(笑)。ターボモードであってもそれほど熱くはなりませんが、しばらくするとHiモードとあまり変わらない明るさになっているので、長時間の点灯は出来ないようです。ただ、Hiモードでの安定感が非常に良いので1000ルーメン前後でワイドに、そして連続して使いたい方にはお薦めのライト。

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付属充電池は、18650型 3100mAh。CタイプのマイクロUSBによる充電が可能。充電池に直接ケーブルを挿して充電が出来ます。久々に18650を使ったライトを紹介したような気がします(笑)。最近は、Hiルーメン化が激しく充電池も21700を使用したものがスタンダードになりつつある昨今の中、18650で面白いライトが出してくれたことはありがたいです。やはり、18650充電池をたくさん持っていますからね。出先での充電池の交換を考えるとこの充電池の規格はありがたいです。

多灯である利点を照射に関しては如何なくその性能を発揮していると思います。素直に使うとちょっと疑問に感じてしまう部分もありますが、そこはライトの性能をもって埋め合わせしていただきたい。