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なかなかにナイスなライトが入荷しましたのでご案内いたします。STINGER 2020。最新版のスティンガーです。

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スティンガーはキセノンバルブの時代から続くSTREAMLIGHTの看板シリーズの一つです。触れてみればそのコンセプトは一目瞭然で、

「お巡りさん用」

の一言に尽きます。

がっしりとライトを保持するチャージングドックは車載に耐えるため。常時充電され、必要な時に取り外して運用できるクイックチャージ機能。いざという時は近接武器として機能する頑丈な構造。独特の構え方に対応したサイドスイッチなど、伝統的な仕様を引き継いでいます。ヘッド直径や全体的なサイズ感も変化がなく、充電器も共通で使えます(ウルトラは充電器が異なります)。スティンガーシリーズの黎明期にすでに完成された仕様であったことがわかります。


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外観上、最も目に付くのは長楕円になったボディ構造。従来は完全な円筒形でしたので、外観上の変化を最も強く感じる部分です。

しかし個人的には、サイドスイッチモデルは長楕円との相性がすこぶる良いと感じます。手に持った時にとっさにスイッチを探しにくいのがサイドスイッチモデルの欠点の一つですが、長楕円ボディになることでほぼ気にならないレベルに緩和されます。

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さらにヘッド周りには指をかけやすいようにくびれが設けられ、絶妙なホールド感。自然に肩の前にライトを構えることができます。

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タクティカルライトファンは「特殊部隊志向」が強いのであまりピンとこないかもしれませんが、この構え方には理由があり、構えた状態からそのまま振り下ろして近接戦闘に対応できるため、アメリカでは多用されていて、ドラマや映画でも散見できます。正直なところ、こんなもんでブン殴られたら痛いじゃすみません。実際にニューヨークでは金属製フラッシュライトを警察官が持つことを規制されたりもしています(これに対応するために派生したのがポリスティンガーシリーズ)。


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もちろん、一般的な順手もちも可能。一般の方の業務用・防災用ライトとしても、20cmほどのバトンサイズはちょうど良いかと思います。これらの用途の場合、小さすぎるよりも程よいサイズの方が好まれます。


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STINGER 2020では、さらにテールスイッチも追加搭載。一般的な逆手持ちが可能です。普段2セルクラスに慣れていると重い気もしますけどね。このテールスイッチはサイドスイッチと全く同等の機能を持っています。またサイドスイッチに対して三路スイッチ構造となっており、どちらから点灯してもどちらからでも消灯できるようになっています。


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これを可能にしたのは、モード切り替えがレバー式になったおかげです。よくあるような、タップ回数で明るさを変更する方式ではこのようなシンプル化はできませんでした。ライトを渡されて一言説明を受ければ誰でも理解できる、ユーザビリティの高さが素敵です。


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STREAMLIGHTは搭載LEDを公表しませんが、CREE XHP50.2ですね。大光量を発揮する一方、集光性はあげにくいLEDになります。そのため比較的大口径のヘッドを持ちながら、照射距離はそれほどではありません。


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照射は濃密な周辺光とほどほどの中心光といった感じでしょうか。遠距離まで伸びていくというよりは、中近距離で圧倒するような配光です。とはいえ、「STINGER」という言葉の意味は、もともとそれほど鋭いものではありません。着弾の衝撃を伴うような強い「突き刺し」をSTINGと呼びます。そのため、中距離的なSTINGER 2020の配光は、その名にふさわしい感じがします。


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ハイルーメンが求められるシチュエーションで常用しやすいMED:850ルーメン。18650電池1本のライトで、1000ルーメンを維持することは実質的にはできません。SL-B26×2本での850ルーメンは、維持できるギリギリのラインをうまく追求しているように見えます。明るいライトが長時間求められるシチュエーションでも、スティンガーなら対応可能です。


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LOW:100ルーメン。100ルーメン前後あれば、障害物を避けながら走ったり、足場の悪いガレ場でもあまり不安を覚えずに移動可能です。この明るさで24時間の対応力というのは十分以上でしょう。大柄ボディですので、このくらいのLOWが最も実用性が高いのではと思います。


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業務用のホルダー兼充電器付きの202(代理店番号)、ライト単体(電池&カートリッジは付属)の202Tの2種類のパッケージがあります。ガチな業務用をお求めの方は202。ライトコレクションに加えたい方や過去のスティンガーシリーズからの置き換えを希望する方202Tで良いのではないでしょうか(ウルトラは充電器が異なります)。

最近のストリームライトはご機嫌なライトを連発しますね。頑強なボディに進化したユーザーインターフェイスを備え、パンチ力ある明るさと配光。STINGER 2020、オススメの1本になりそうです。