うん、「また」なんだ。済まない。またSST-20でございます。
これまでも多くの特注や企画をしてきましたが、後からのカスタムではない完成品は初かな。H2Tカスタムはどうしても非常に高価になってしまいますし、P60系モジュールは新しいユーザーには馴染みがないかなーなどと気を回しまして、最新モデルをベースにした完成済みのカスタムを企画してみました。
クリックでレビューページ
ベースモデルはEC35 GEN II。SAMSUN LH351Dを使用して1100ルーメンを発揮するモデルです。本体充電、サイドスイッチ+テールスイッチのデュアルボタンなど最近の流行を抑えています。オーソドックスという言葉がぴったりなライトですね。
特徴的なのは、サイドスイッチとテールスイッチの操作系が分けられていること。サイドスイッチを使用した細かな調光と、テールスイッチを使用したTURBOオンリーの非常にタクティカルな操作を両立しています。普段使いで活用しつつ、いざという時は本格的なタクティカルシーンに適合する、欲張りなライトとなっています。
搭載LEDを改めてご紹介しましょう。LUMINUS SST-20。Ra95を誇る高演色LEDです。全体的な仕様や外観はXP-G2に似ていますが、それを上回る3Aの電流を流すことができます。従来の高演色LEDの代表選手、NICHIA系と比較するとパワー感もあり、発光面積が小さく集光性が高めです。
高演色系は並べて点灯すると綺麗ですね。左が4000、右が2700K。4種類のバリエーションの中から、最も色温度が高いものと低いものを選んでいます。よくどちらがいいですか?と聞かれるのですが、一長一短ありますのでお好みで決めていただいて良いかとは思います。
→色温度が高い
・光量が多い
・色味が自然に感じられる
→色温度が低い
・目に優しい
・食事など温かな雰囲気をもたらす
・雨や霧に強い
などがそれぞれ特徴でしょうか。色彩の識別能力(≒演色性)は近くても、普段太陽光を見慣れている人間にとっては4000〜6000Kの色味を自然に感じるように思います。
4000K
2700K
いやー、明るいですね。3A、10Wクラスのライトなので当然ですが、昔は高演色というとパワー感に欠けるものが多かったのです。またLEDの発光面積が小型なので集光性が高いですね。ベースモデルのノーマルEC35 GEN II SAMSUNG LH351Dよりも遠射性が良い気がします。
とはいえ、このライトの真骨頂はLOWやMEDでの長時間点灯でしょう。MED:140ルーメン、LOW:11ルーメンなどはかなり使える設定ではないかと思います。写真はMED。1mほど先の地面を照らしていますが、余裕がありすぎるレベルですね。散歩中など、足元を照らすだけならLOWでも余裕。
ヘッド直径26mmほどで、実際に1インチ系のライトよりもやや大きいのですが、当店で用意しているH2T拡散玉E・拡散キャップE(きつめ)、NITECORE NDF25フィルターなどは装着可能です。拡散玉系はハードな素材なので、はめるのにちょっとコツがいるかな。NDF25は差異に気づかない程度。こうした拡散系アイテムは、アウトドアでの利便性を高めてくれます。
特にEC35 GEN IIは割としっかりとスイッチガードの高さがありますので、こうしてテールスタンドがかなり安定します。ランタンモードで使いたい場合に応用できます。写真の通り、結構いい雰囲気が出ますし、災害の停電時などは安心感や温かみを感じられる色味かと思います。
それほどマニアックではない方にも暖色系高演色の魅力を味わっていただきたいというのが今回の趣旨です。ベースモデルの仕様も使いやすいものですし、タクティカルにも対応できておすすめですよ。