rail1


懐中電灯ライターのHATTAです。本日ご紹介するライトは、ベアボーンズのLEDランタン 「レイルロード」です。スタイリッシュなアウトドアギアを作るベアボーンズ。ユーザーが心地よいと感じるデザインと機能性が定評のブランドです。今回紹介するレイルロードは、かつての鉄道保線作業員が使用していたであろうランタンをモチーフに作られた充電式のLEDランタンです。

rail2
金属製のボディにあしらわれたブランドバッチが雰囲気があって素敵。
傘やガードにスチールを多用し、ガチャガチャとした音がします。モダンな工業用やミリタリー系のランタンでは、こういった楽し気な音はありません。過度な耐久性や丈夫さを求める人にとっては、あまり望ましくないものかも知れませんが、キャンプを「楽しみたい」とお考えの方には、むしろ楽し気な音色に聞こえるかも知れません。食器やテントと一緒に車に積み込む自分の姿を想像してみてはいかがでしょう。

rail3
最大直径:17cm、本体高さ:25cm
けっしてコンパクトなランタンではありません。ガードも含めると大型と言っても良いでしょう。全体的に丸いフォルムは可愛らしく、存在感があります。いかにもレトロな風合いをしており、アウトドアで使わなくてもお部屋のインテリアとしても良いかと思います。

rail4
円形のガードは確実にランプセードを保護してくれます。
個人的に優れていると感じたのは、円形の底部。河原などでキャンプする時、砂利が多くあり土ではない場所にランタンを置くことがあります。底部が平らなものですと安定せずに倒れてしまうので無いかと心配になりますが、このような底部であれば、砂利の間に入り込みとても安定して置くことが出来ます。もちろん、土や芝などでも安定感は変わりません。
シンプルな構造ですが、とても理にかなったデザイン。品名の「レイルロード」の通り、線路の敷石の上に置いて作業していたことを考えると納得のデザインですね。

rail5
スイッチは側面にある回転式のつまみ。時計回りに捻ると「カチっ」と音を立てて灯りが点ります。Lowから始まり、時計回りに回していくと無段階で明るくなります。180度捻ったあたりがMAXで200ルーメン。
いたってシンプルでチープなスイッチですが、使うに不便はないですし、操作性も良好。何度も押したり、長押ししたりするようなものに比べたら遥かにフレンドリー。ランタンのスイッチならばこれが良いかも知れません。

rail6
味わいある影
効率や機能性を重視したモダンなLEDランタンで、敢えてこのような影の出る配光になっているモデルは少ないことでしょう。より均一で効率的な光の拡散を目指したものがほとんどだと思います。しかし、それでは味気ない。多少の影があったほうが雰囲気があります。そして、実際に使ってみるとこの影はほとんど作業に影響を与えません。与えないというか、気になりませんね。キャンプという非日常を楽しむ上でも、この影の演出は素晴らしいと思います。

rail7
発行体は4つのLED。エジソンランプ風のLEDが付いております。実際の昔の保線用ランタンではあり得ないものですが、充分雰囲気を出せていると思います。もちろん、LEDなので省エネで長寿命。そして熱を持ちませんので安全。キャンプでお子様が触れるようなことがあっても火傷や火災の心配はありません。

また、先述した雰囲気ある影を演出しているのが、ガラス風セードの気泡です。LEDを覆うセードはガラス製ではなく樹脂なので軽量で丈夫。
そして、そのセードの内側には、昔のガラス風に気泡のようなものが付けられております。そもそもガラスの気泡は、当時の未熟な製作技術で仕方なく入ってしまったものです。それを敢えて味として取り入れているところに、メーカーの強いこだわりを感じました。

rail8
いきなりモダンなTYPE-Cの充電ポート。
このLEDランタンは充電式です。充電ポートはボディ側面にあり、タイプCのケーブルで充電が出来ます。充電しながらの点灯も可能。近年は、マイクロUSBよりも普及しつつありますが、ケーブルは付属しておりますのでご安心ください。充電時間は、完全に充電池が切れた状態からですとおよそ6〜8時間くらいかかる見たいです。充電池中はインジケータランプが点灯するので充電状況は把握しやすいです。

rail9
充電池は付属の専用リチウムイオン充電池。容量は4400mAhと割と大容量。本体底部を反時計回りに回すとロックが外れて充電池が露出します。おそらく18650形充電池を2本使っているのかな〜と思われます。充電池は消耗品ですのでいつかはダメになります。そんな時でもメーカーが補修パーツとして充電池を用意してくれているので安心ですね。
ランタイムは、Hiモードで連続点灯約3.5時間、Lowモード35ルーメンで80時間。明るさを調整すれば、一泊のキャンプであれば充分使えることでしょう。

rail10
ランタンの重さは約1kg弱
決して重くはありません。ただ、コンパクトでも軽量でもありません。吊るして使う場合は、確りとしたランタンスタンドを使うことをお勧めします。
手で提げて使ってみると、光が横方向と下方に確りと照射されているのが分かります。ボディ上部の傘が上方にいく光を遮り、足元を明るく照らすよう工夫されております。モダンなLEDランタンの多くは、「収納性」や「小型化」などを追求するがあまりに、このような傘を付けたモデルがほとんどありません。
特に、テーブルに置いたときにこの傘があることで「眩しさ」を軽減し、快適に使用することが出来ます。この傘の存在は偉大です。

rail11
横方向への光の伸びが秀逸
これも傘のおかげかと思います。また、クリアなセードも光の伸びを阻害しないので、ルーメン値以上に明るく感じました。均一な配光を狙ってフロストタイプのセードにすると、どうしても照射距離が短くなり、狭い範囲のみしか照らすことができませんが、これならば懐中電灯代わりに使って歩くことも充分可能です。

rail12

rail14
屋内やタープの中で使用すること
防水性に関しては謳われておりません。つまり、多くは期待できないでしょう。あくまでも、屋内や雨の当たらないタープやテントの中での使用に限ります。完全無欠のミリタリーモデルなどに比べると、そういった部分に魅力を感じない方もいらっしゃるかも知れませんが、普通にキャンプを楽しまれる方にとっては、さほど防水性は重要では無いかもしれません。少なくとも雨の日に敢えてキャンプを楽しまれる方であってもランタンを雨ざらしにして放置する方はいないでしょう?であれば、そこまで防水性や防塵性を求めるのは野暮というものです。

rail13
省エネで明るく、何より雰囲気抜群のルックスは、都会の喧騒を忘れ、自然の中で過ごす一時に最適なライタンです。今はなかなかキャンプに行くのも憚れるような世の中ですが、部屋を暗くして、このランタンを灯し、ひきたてのコーヒーを飲むだけでもキャンプ気分が味わえます。
不規則な影のある光を見ていると「またキャンプに行きたいな」と思うことでしょう。どんなアウトドアギアも「性能」は大事ですが、「何かをしたくなる」気分にさせてくれるアイテムは、それ以上に素晴らしいものだと思います。






-------------
アカリセンター スタッフから追記

アウトドア系のブランドの流通は、当店が得意とするフラッシュライトや電設系とは異なっていて、独特です。ベアボーンズの入荷は年に2度しかないそうで、しかも半年前までに予約を入れておくしかありません。というわけで次回は2月の入荷予定です。今回よりは多めに入るはず・・・です。