20190816


夏休み特別企画ということで、取り扱いのない商品でもレビューしてみましょう。

UM2 BABY DOMINATOR

ということで、UDR DOMINATORの小型モデルという位置付けでしょうか。UM2 ULTRAとなっている海外サイトも多いようですが・・・。通常品とは米国内での流通ルートも異なるようです。日本の代理店経由では入手できなかったため、個人的に海外からごにょごにょしたモデルになります。

元々はアメリカの販売店の企画商品ということらしいですね。そういうことが実際可能かどうか日本の代理店に確認してみると、数さえ揃えればオリジナル商品が作れるかも・・・?ということでした。ただ、アカリセンターで一番売れたシリーズの倍くらいの数が必要なので、かなり難しそうですね笑。

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UM2の特徴は、TIR+リング式調光という点にあります。U2を正統進化させて、TIR化したような商品です。サイズ的にも6PX系統よりもやや大きく、U2サイズ・・・からさらに長くなっていますね。デザイン的にはU2よりも現代的で進化を感じます。

少し脱線しますと、SUREFIREにはUB2、UA2といった、試作機が公表されていた時期がありました。時期的にはUB3Tがリリースされていた頃ですので、もう何年も前の話になります。そのUB2、UA2はリング式調光とTIRを備えていて、まさにUM2と同じ構成でした。結局それらは発売されず、UB3TとUBRのみの販売にとどまりましたが、やはり採算性に問題があったのではと思われます。UM2を企画した販売店もUM2の処分には苦労したようで、当初300ドル程度で販売し始め、最終的には200ドル以下まで販売価格は落ちておりました。SUREFIREといえども、高いモデルについては出せば売れるというものではないようです。

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さて、御託はそろそろ横に置いておき、本体部分を見ていきましょうか。ヘッド全体のデザインは独特ですね。このちょっとトゲトゲしたアンチロールリングは他に見られない形状。かっこいいとは思います。

メカのキモであるヘッドの調光リングの部分にはカメラのレンズのようなメモリが入っていて、クリックを伴ってカチカチと調光できます。こういう演出はいいですね。セレクターリングの周囲の溝はAZ-2やM3LTといった世代のデザインを彷彿させます。個人的には全体的に気に入っているものです。

当店で販売ページを用意することはできないので、ここにスペックも保存しておきます。
STAGE 1:5ルーメン
STAGE 2:15ルーメン
STAGE 3:50ルーメン
STAGE 4:100ルーメン
STAGE 5:350ルーメン
STAGE 6:600ルーメン
LOW側が密になっている配分なので、個人的にはかなり好みです。

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ベゼル先端とレンズ。些細な点ですが、ベゼルを削って先端部を薄くしているのがかなり特徴的に感じます。SUREFIREでは珍しい処理。またこのサイズのTIRは他になく貴重ですね。復活版のL5(企画倒れ)相当の機種などもこのクラスのTIRを備える予定でしたが流れています。ヘッド直径はM2、L5、U2などと同じなので同一口径のアクセサリをお持ちなら流用可能。リング式セレクタで多段階調光できますので、ワンドやフィルターとの相性は良さそうです。

MAX 13000カンデラということで、サイズの割には拡散系。そう、意外に拡散系なのですよ。SUREFIREの交渉値は、他メーカーと違った意味であてにならないのですが(笑、現行のE2DLUよりも低い公称値ということになります。600ルーメンとはいえサイズの大きいUM2が13000カンデラというのはやや寂しい気がします。もともとのLEDはXM-L2だったかと記憶していますが、もしそうであれば集光しないのも納得ですね。ただ、多段調光である以上汎用モデルという位置づけでしょうから、意図的に集光させていない可能性が高いですね。

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ボディは一見U2互換のようですが、実際にはネック部分がオリジナル規格となっていて互換できません。微妙に違うというよりはかなり意図的に変えられているので、何らかの理由で違う規格にしたようです。

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クリップ形状も独特ですね。U2系のクリップはかなりコストがかかっていますので笑、個人的にはこちらの形状、装着方法で十分ですし正解ではないかと思います。このサイズのボディは個人的には非常に握りやすく、好ましい感じがします。ボディ後端の出っ張りが程よく指にかかりますし、ボディに施されたナーリングも大げさすぎません。

テールスイッチはZ59クリックスイッチ。ネック部分と違い、テール部分は互換性があります。流石に、ここはね。互換性がないとむしろ困ります。

販売していないライトなので気楽にいろんな情報を開示しますが笑、充電池は16340×2なら問題なく動くようです。3.7Vだと満充電でも残量警告と思われる点滅が入り、点灯できないことはないのですがフルスペックでは使えません。個人的には、サイズの関係でこのライトを頻繁に使うことはないので、イベントのたびにCR123Aを新品で装填する使用法になるかと思いますのでノープロブレム。

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さて、実射ですが、実はUM2の配光があまり気に入りませんでしたので、すでにH2TでLED換装を行なっています。当時国内で紹介されたばかりのCREE XD16を搭載してみました。XD16は比較的小さな発光部分をもち、フラットシールされているため、多くの光学系で集光性の向上を望めます。写真でも、高い集光性と広い視界の両立がわかるかと思います。ただやはり600ルーメンなので、いつもの設定で撮ると暗く感じますね。

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が、実はXD16は「配光の綺麗さ」の相性はよくはありません。エッジまで蛍光体が盛られたせいだと思うのですが、意図しないカラーの光が混じります。写真ではわかりにくいのですが、かなり強く青と黄色に分解しています。さらに同心円状に明暗がつきますので、お世辞にも綺麗な配光とは感じません。これは他のライトの換装例でも気になる部分です。

過去に若干名、UM2をカスタムしたお客様もいらっしゃいますが、その中での相性最高はCREE XP-L HIですね。HIタイプのLEDは、「集光性をあげる」という点ではそれほどTIRと相性が良くないのですが(同口径のスムースリフの方が中心照度は上がります)、配光特性に関してはかなり相性の良さを感じます。UM2もその例に洩れず、XP-L HIとの組み合わせのものは美しい配光になっておりました。中心照度もノーマルよりもそれなりに向上します。

XD16はUM2との相性は良くないものの、UM2自体が6段階ものモードを持っていますので、実用上は全く気になりません。STAGE 1:5ルーメンであれば全く眩しくないですしね。先述の通りモードのバランスも良く、600ルーメンまで上げれば遠射性もかなりのものがありますので、不満は感じません。STAGE 4:100ルーメンで5〜6時間というスペックはかなり使いでが良さそう。最大光量を搾り出すだけがライトの役割ではありません。

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総合してみると、UM2はやはり汎用性の高さが光ります。集光性を求めてXD16に換装したものの、「そういうキャラじゃないなー」という感じはします。どちらかというと、「これ一本で何でもこなすぜ」というキャラ付けかな。どこか1つのジャンルで100点を取るのではなく、すべてのジャンルで70点を狙ったライト。普段出番は少ないけど、「1本しかライト持っちゃダメ!」と制約がつくと選択肢の上位に上がってくるライトです。マスターピースと感じる人もいれば、物足りない人もいそうです。コレクションとしてはもちろん最高の獲物ですけどね。