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GW企画で、特にテーマを定めずに書こう、ということで、HATTAとスタッフとで手分けをして印象に残った過去のライトをいくつかピックアップすることにしております。ちょうど元号も変わりますし、過去モデル振り返るには良いタイミングでしたね。

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もともと小型の1セル機が好きなので、今回はその路線で書いてみましょう。SUREFIRE L1は、SUREFIREでもかなり初期のLEDモデル。今では使用されなくなった、Lumamaxというシリーズの一員です。記憶している限り、L1、L2、L4、L5、L6、L7、そして一世代後のLX2がそのファミリーに名を連ねていたように思います。キセノン&LEDのハイブリッドモデル、A2に前後して発表され、E2サイズ、E1をやや上回る明るさながら、2段階調光を備えたコンパクトモデルとして設計されました。


性能面で大きく分けると初期・中期・後期の3モデル、さらに細かく分ければ第六世代までバリエーションがあります。写真は左が初期モデル、第2世代。赤色LEDのバリエーション。特徴的なラッパヘッドと、ボディ側面の四角い削りが特徴的です。今見るとヘッドが小さくアンバランスですが、見慣れると相当カッコ良いのです。Tomo Hasegawaの先鋭的な写真表現もあって、新世紀のライトとしての強烈な印象を覚えています。

右の第6世代になると、ヘッドが大型化、また電子回路の小型化に伴ってボディが短縮化されました。多くの方にとってイメージできるL1はこのモデルかな?アカリセンターがSUREFIREを取り扱い始めた頃のアイテムと記憶しています。当時私は読者でしたけどね。今気づきましたがこのL1、この記事の5日前の予告では第4世代の写真が使われていたんですね。すでに第5世代が廃盤になった後の予告と思いますが、この時期のSUREFIREは今以上に予告なしの商品仕様の変化も多く、HATTAも相当苦労したのではないでしょうか。

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ちなみに全世代でヘッドの互換が効き、明るさもほとんど変化しないため、「L1の明るさの向上は全てLEDの進化によるもの」説も一理あるように感じます笑。この写真上の組み合わせは、外観上は第四世代と同じになります。もう一つは実際には存在しない組み合わせ。

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さらにちなむと、このヘッドはL1全世代に共通、3V〜3.7Vでダイレクトドライブできますので、E1系のボディにくっつければそれなりに普通に点灯します。明るさから判断する限りオーバードライブというわけでもなさそうです。が、貴重な骨董品ですので、自己責任というやつでお願いします笑。いつも以上に脱線しまくりますが、EB1以降テールスイッチの仕様が変わりましたので、この状態での2段階調光はできません。有志による、と称して間違った適合表が出回っていますので、ご注意ください。

L1最大の特徴はこの2段階調光スイッチ。弱く押せばLOWモード、強く押せばHIGHモードの操作が可能です。この操作は今でもほぼSUREFIREしか実現しておらず、好きな人には唯一の選択肢になります(現行モデルはEDCL1-T / EDCL2-T)。LOW-HIGHの切り替えで一瞬暗闇になることがなく、またとっさの場合にはLOWをほぼ無視してHIGHにいれられるので、タクティコーなライトが好きな人にもおすすめです。

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左右のスイッチは違うように見えますが、はめ合わせ式ランヤードリングの有無で外観が変わります。このランヤードリング、滅多なことでは外れないですし、その理屈もわかりますが、意外なタイミングで勝手に分解します(笑。犠牲者の方は少なくないでしょうあ、うちのL1もそれで1度落下しています。個人的には、ランヤード自体が苦手。ライトを落とすのはランヤードをつけている時ばかりです。お前が悪いんじゃんと言われればそうなんですけどね。カメラもストラップは苦手ですねえ。

テールキャップを閉め込めば、LOW・HIGHそれぞれで常時点灯も可能。LOWで常時点灯している状態から、テールスイッチをさらに押せばHIGHに切り替えることもでき、LOWモードで歩きながらHIGHに切り替えるという動作がシームレスにできるのは大きな特徴でした。高額モデルに多かったため手にしている人は多くないかと思いますが、ハマると抜け出せない操作性。


クリックスイッチと違って、指を離せばOFFになりますので、サバイバルゲームのようなとっさの動作を要求する場合には操作ミスが少なく済みます。SUREFIREのクリックスイッチは、ほとんどのモデルで半押しでモメンタリ点灯できるのですが、やはりとっさの場合は力が入り、ONにしてしまうこともしばしば。まあ、SUREFIREやストリームライトは、中国系メーカーと比べるとクリックが硬く、半押しとの使い分けは確実だとは思いますけどね。

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個人的にはこのボディサイズがかなりお気に入り。二段階加圧式スイッチ(これはHATTA命名でしょうか)は、L1→EB1→EDCL1-Tと受け継がれていますが、EB1以降はヘッドが大型化したこと、EB1は滑りやすいボディデザインだったことから、L1はかなり長期間メインのEDCライトでした。手が小さい方なのですが、それでもE1系はボディが細く短く、マイベストはL1系。ミニマムな1セル機は携帯には便利ですが実際の使用では不満が残ります。L1クラスのこのサイズがベストなんだよ、という人は少なくないのではないでしょうか。


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リフレクタではなくTIRであることは、L1のアイデンティティの一つ。初期型(左)と中期型以降ではレンズが変わっていて、初期型は実は市販の汎用レンズです。この初期型時代のレンズは、モダンなLEDに換装すると中心軸を揃えるのが難しいようですね。H2Tのカスタムオーダーではかなり苦労していたようです。また、SUREFIREはTIR全般で意図的に照射をぼかしているようで、ぴったりとピントを合わせるよりも微妙にずらした方が配光は綺麗になります。これはLED LENSERでも同じで、完璧に合わせると発光素子がそのまま投射され照度も上がりますが、ややずらした方が満足度は高いようです。

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▲第6世代、65ルーメン

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▲第2世代、RED

実際の照射。L1(最終第6世代)は65ルーメンですが、中心照度が高くなるTIRタイプですので、XP-L、500ルーメン、1インチクラスのリフレクタライトとほぼ同じ中心照度になります。またリフレクタと比較して、周辺光が薄く広いのも特徴。タクティカルユーザーも納得する照射ではないでしょうか。

確かに最新の機種と比較すれば、L1の65&10ルーメンというスペックは流石に見劣りがします。現在の最先端は、1セル機でも1000ルーメンを超え始めています。しかしLEDの進化により明るさ効率は上がっていますが、それ以上に電流設定値も上がっていますので、どうしても最新機種ほど実質的なランタイムは下がっています。自分の求める明るさを満たしていれば、ランタイムが長いほうが良いのは自明です。

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時代の変化とともに変わるもの、変わらないものがあります。15年も前に設計されたLEDライトは使えないでしょうか?
そんなことはありませんね。今でもL1は、「使える」ライトです。各世代、明るさに応じて使途があります。それを支えるのは操作性やサイズなど、道具としての使い勝手であって、単純な明るさの数値によるものではありません。30年続いた時代の変わり目ということで、思うことも多いタイミング。古いライトを思い出すにはいい機会ですね。