NIGHTRIDE-HC70-1
NITECORE(ナイトコア)HC70 CREE XM-L2 1000lm 2×18650電池 別体式ヘッドランプ

アカリセンターのHATTAです。昨日もご紹介したHC70ですが、先週末に冬恒例のナイトライドで使用してきました。その感想と上手に使いこなすヒントをご紹介致します。HC70を最初に見たときから「これは使える!」と確信がありました。これまで多くのヘッドランプを見てきましたが、「明るさとランタイム」のバランスは永遠の課題と言っていいほど悩ましいものでした。それはヘッドランプに限った話ではないかもしれませんが、ヘッドランプはその性質上、「大き過ぎても、小さ過ぎても」不都合が発生します。例えば明るくしようとすると、強力なLEDを多灯する必要があり、ライトユニットは重くなります。また、それらのLEDに給電する充電池も大型になり、重量も増えます。逆に小さいと明るさもそして充電池も小型化されるので多くを求めることが出来なくなります。

NIGHTRIDE-HC70-6
それらの問題を解決するには「ライトユニットは小さくて軽く、バッテリーユニットは(それなりに)大きいもの」というのが理想な訳です。HC70はライトユニットとバッテリーケースが別体式、しかもバッテリーケースは頭部への装着を最初から諦めております。バッテリーケースにはベルトクリップが付いておりベルト、ないしはその他の部位への装着が想定されております。その為、ライトユニットは金属製ですが比較的軽く頭部への負荷は比較的少ないです。ヘルメットに装着する際、付属のヘッドバンドは使わずに直接ヘルメットのベンチレーターに紐を通して結束、固定しました。これまでタイラップやベルクロバンドなど様々なものを使用しましたが、何気に荷造り紐が一番安くてヘルメットを傷つけず、あらゆる形状を持ったヘルメットに対応できるように思えます。

NIGHTRIDE-HC70-7
バッテリーケースはバックパックの中に入れて携帯しようとおもいましたが、不都合が発生しました。第一にHC70のメインスイッチはバッテリーケース側にあります。ライトユニットにもモード切替とスタンバイモードにすることができるスイッチがありますが、ヘルメットに装着した状態では手探りでスイッチを探さなければならず、折角ちょうど良く設定したライトの角度がズレてしまう可能性があります。頻繁に調光することはありませんのでメインスイッチのON/OFFのみをスムーズに行う為にショルダーストラップに装着しました。ちょうどバッテリーケースが入るスペースがあり、ケーブルをハイドレーション(水分補給用のホース)が通る部分に通すことですスマートに装備することが出来ました。

第二にHC70はUSBケーブルでバッテリーケースと繋がっております。バッテリーケースとのジョイント部にはケーブルが抜けることを防ぐ為のロックがありません。USBケーブルという便利な規格ではありますが、専用のジョイントやロックがあるわけではないので抜けやすいのが問題です。基本的にはケーブル側にある止水用のOリングがしっかりとバッテリーケースに隠れるくらい押し込めば簡単には抜けないのですが、ある程度の負荷が掛かると抜ける可能性があります。バックパックに入れていた時はケーブルの取り回しを直そうと引っ張ったらライトが消えてしまいました。恐らくバックパック内の他の物に引っ掛かりケーブルが抜けたようです。よって、バッテリーケースは負荷が掛からない位置への装着が望ましいと思います。バックパックに入れる際もトップポケットなどに入れたほうが良いかなと思いました。

NIGHTRIDE-HC70-2
実際のライドの日でしたが、里は寒くして仕方ありませんでしたが山の中は意外と暖かく楽しいライトが出来ました。私のも他にもモニターで付けてもらいましたが、もはやヘッドランプ1灯でナイトライドが出来るようになったことに皆驚いておりました。長年やっておりますので「100ルーメンの頃が懐かしい〜」というのは慣用句になっております。
NIGHTRIDE-HC70-4
NITECORE HC70ですが、私も含めかなり良好な使い心地でした。最も評価すべきはランタイムの良さ。充電池は別売の18650を2本それぞれ装填しました。予備の充電池も持って行きましたがトータル3時間のライドで一度も交換することはありませんでした。他のモニターの方がどの程度の明るさで使っていたか分かりませんが私はHiモード550ルーメンだけで使っていました。体感的に明るさが落ちることは家に着くまでありませんでした。その後、充電器に掛けてみても4.1V程度でしたのでさほど電圧も落ちてはおりませんでした。冬の屋外での使用なので筐体は冷やされておりますが、それでも使用中にライトユニットを触っても人肌程度の暖かさしかありませんでした。つまり、それだけ効率的に点灯しているようです。4年ほど前であれば500ルーメン越える連続点灯ではアッチチな印象でしたので、これにはかなり驚きました。

NIGHTRIDE-HC70-8
配光は非常にオーソドックス。リフレクターは浅いのでさほど集光されませんが、中近距離で効果を発揮します。「人の目の届く範囲」を広く明るく照らせるのが良いと思いました。強いて言えば、、、我侭な話になりますが、「明る過ぎます」(笑)。白くて明るいのはトレイルライドではあまり良い事ばかりではありません。搭載LEDはCREEのXM-L2で色温度的にはやや黄色味のある白ですが、トレイルでは全くそれが影響するようなことはありません。逆にその程度の色味の違いで性能の差異は感じられません。問題なのは白色で明るいと路面の凹凸、特に根っこなどの陰影が分かり難いです。今回はヘルメットの上から地面を照らしたので尚のこと根っこの影が出来ず、フラットだと油断して突っ込んでガッタガタ!というシーンが何回かありました。アスファルトなど凹凸の少ないロードであれば全く危惧する問題ではありませんが、トレイルで使用は色温度も配慮してくれると嬉しいなぁ〜というのが意見です。セールス的に低色温度のLEDはルーメン数が上がらず嫌われる傾向にあります。ただ、実際の使用ではとても役立つものであることを切に訴えたいです。

NIGHTRIDE-HC70-3
なので、こんなものを仕込んでみました。演出照明で使用されるLEEフィルターをサークルカッターで切ってはめ込みました。ノギスでレンズ径を測ってそれよりも0.1ミリくらい大きめに切り出して表面張力で貼っているだけです。とにかく微妙なサイズ感なので何度か失敗しました。次回はこのフィルターを付けて走ってみたいと思います。どんな風に見えるか今から楽しみです!

NITECORE(ナイトコア)HC70 CREE XM-L2 1000lm 2×18650電池 別体式ヘッドランプ