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本日の対決は、SUREFIRE XC1 対 OLIGHT PL-MINI。どちらも本格派メーカーの2017年度製品。かなり気合の入った対決です。OLIGHTをお好きな方には大事な情報がありますので、最後までお読みくださいね。

■ SUREFIRE (シュアファイア) XC1-B ウルトラコンパクト ウェポンライト 単四電池1本明るさ:300lm
サイズ:L:64mm x W:27mm x H:24mm
重量(実測):約54g(付属電池込)
使用電池:単4ニッケル水素電池1本または単4アルカリ電池1本

■ OLIGHT(オーライト)PL-MINI VALKYRIE ウェポンライト CREE XP-L HI
明るさ:400lm
重量(実測):約64g(付属電池込)
使用電池:内蔵リチウムイオン電池
サイズ:L:62 mm × W:32 mm × H:27 mm

いずれも非常にコンパクトなハンドガンライト対決。セミコンパクトオートにも使用できるサイズのものです。スペック上は全体サイズで上回るPL-MINIですが、これはレバーなどの突起を含んでいるため。電子機器等を内蔵する本体部分だけを見れば、むしろコンパクトな感じがします。
ぱっと見の印象ではほぼ同サイズ、ただ高さというか厚みはSUREFIRE XC1の方が薄くコンパクトな印象。これは充電機構やクイックレバーなどの機能の差かなという感じがします。

重量も、電池込みでXC1が54gなのに対し、PL MINIは64gと、10gの差があります。使用感に影響するほどの差ではないかと思いますが、シンプルさを求めたものと多機能を求めたもののコンセプトの差かなという感じはします。
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フロントマスクの比較。ベゼルクラウンを持ち、LEDがセンター配置のPL MINIに対し、左右非対称でフラットなフェイスのXC1。どことなくXC-1の方が革新的な印象を受けます。

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XC1のリフレクタはマックスビジョン、PL MINIはスムースリフレクタです。推測になりますがXC1のLEDはXP-L。効率よく光を放つスタンダードな形状のLEDです。マックスビジョンのリフレクタと合わせ、広範囲の幻惑を意識したコンセプトが伺えます。一方、PL MINIはスムースリフレクタ。LEDもXP-L HIとなっており、若干効率を落としても前方への集光に有利なものが使われています。意図的な拡散を行うマックスビジョンを採用したXC1と、なるべく集光性をアップしたい意図が見えるPL MINI。良い対照となっています。

レイルへの取り付けでも両者の違いが感じられます。
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SUREFIRE XC1は、オーソドックスなネジ式ですが、レールと噛み合うパーツと、本体側の受けの部分は斜めに噛み合わされています。これにより、ネジを締めていくに従いロックパーツはせり上がるように動きます。この結果、完全にパーツを抜き取る前にレールに沿ってスライドさせることができます。また緩みにくく確実な装着が可能。その代償として、脱着のたびにネジを回す必要があります。

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一方、PL MINIはクイックレバー(QDレバー)使用。ロック状態から180度回すとオープンになります。このレバーの感触は、スカウトライトなどのSUREFIRE系クイックレバーの摩擦を感じる操作感とは異なります。どちらかというと、パッチン!と動くようなテンションのかかった動き。好みはあるかと思いますが、不意に開く可能性は低そうです。このため脱着は非常に楽。1つのライトを複数のハンドガンで共有するのも苦にならないかと思います。

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特に、充電や電池交換に関してはMINIの利便性は圧倒的です。装着したまま、付属するUSBチャージャーをぺたんと貼り付けるだけで充電可能。
一方、XC1はライト前面のキャップを開いて電池を取り出し、外部で充電する必要があります。このキャップはコインで開く仕様のものですが、正直あまり開きやすいとは言えません。開き防止のためか、手締めで止めていてもかなり強く締まり、手では開けなくなることがあります。

電池の交換・充電に関しては本来であればXC1スタイルの方がスタンダードなんですけどね・・・。時代がここまで来たかなという感じはします。その一方で、PL MINIは自力での電池交換はできません。XC1は付属のエネループがダメになっても、交換すれば使用できると考えることができます。どちらを取るかですが、最近のライトの進化を見ていると、バッテリー寿命の前に新製品が出るのではという感じもしますね。

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今回、面白く感じたことの一つが、操作性です。SUREFIREのウェポンライトシリーズは、従来パドル式と呼ばれる操作系を持っていましたが、XC1ではレバー式になりました。レバーを上から下に向かって押し下げるものです。クリック感はなく、ぐいっという感触。
短く押すと常時点灯。もう一度押すと消灯します。長く押すと、押している間だけのモメンタリ点灯になります。実はこれ、PL MINIとまったく同じ動作です。というか、OLIGHTやINFORCEが、レバー形状こそ違えど、旧来採用して来た操作方法になります。SUREFIREの方向転換はとても興味深い。今後のウェポンライトがこうなっていくのか、それともXCシリーズだけの特徴になるのか・・・?

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PL MINIとの違いとして、本体左面の突起を押し込むと常時点灯になる、という機能がXC1にはついています。しかし、これはそれほど必要のないものかな?というか、この機能があるのであれば、レバーは完全モメンタリでも良かったような気がしてしまいます。

どちらも同じ操作性ですので、棚間クリアリングでは似たような感触。やはり一瞬の照射で済ませようとすると常時点灯させてしまいます。銃のフレームとライトの操作レバーのクリアランスが、PL MINIの方が大きいため、個人的にはPL MINIの方が操作しやすくは感じました。若干の違いですけどね。

【照射対決】

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それでは、実際の照射の比較。どちらも拡散系の光ですが、リフレクタやLEDの違いを反映して、OLIGHT PL-MINIの方がシャープな配光。ただこれはSUREFIRE XC1が劣っているわけではなく、意図的な拡散性です。
また色温度にも違いがあり、真っ白に感じられるPL MINIに対し、XC1はややニュートラルホワイトより。SUREFIREファンはよくご存知の通り、SUREFIREはよく、好んで色温度をやや下げたLEDを選別して来ます。この辺りも思想の違いと言えるかもしれません。

実際の視認性に大きな差はありません。実用上の差はないのかもしれません。ただ、マックスビジョンに慣れると、マックスビジョンとそれ以外、という感覚は出来て来ます。このなだらかな配光は非常に見やすいものです。

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カメラは光のグラデーションを写し取るのが苦手で、ある領域から急に明るく(暗く)感じられるようになります。それでも雰囲気の違いは感じていただけるかな。マックスビジョンの方が光のきわが緩やかです。このため比較的大光量のライトでも、至近距離からの照射でも眩しさを感じにくいのです。
また、ライトの性能とは全く関係ありませんが、周辺光が広いPL MINIの方が銃によるケラレが目立ちます。これは使用時にはほとんど気になりませんが、人によっては気になるのかもしれません。



今回の対決では、両者ともシングルモードのライトです。ストロボモードもありません。SUREFIRE XC1は300ルーメン45分とシンプルな表示ですが、OLIGHTの方は400ルーメンから60ルーメンに1分で自動減光する設定になっています。その後70分間の照射が可能、これがどのような使い勝手になるか、ちょっと試して見たくなりました。

照射スタート。
000min
スタート直後は両者譲らぬ明るさ。やはりトータルとしてはカタログスペックで上回るOLIGHTが順当に明るい印象です。また、両者の配光の違いも何と無くイメージできるような写真です。。
005min
5分後。ターボモードが1分と公称しているPL MINIはもちろん、XC1もまた光量を少し下げています。初期照度だけ高いのは多少やむを得ない部分もありますね。LEDも熱により効率を落とすため、冷えているスタート時が最も明るいのは当然。
015min

明るさの変化が一旦落ち着くのは15分経過ごろ。この時点では圧倒的にXC1が明るいです。目視で150ルーメン前後はあるかな。PL2の方は公称通り、60ルーメン前後の明るさに落ち着いています。カタログスペックではカクンと減光するような印象を受けますが、実際には10分ほどの時間をかけてゆっくり減光するようです。

ここで一旦膠着。次の変化は30分ごろ訪れます。

030min
それまで頑張っていたXC1が減光してきます。
050min
35分前後でXC1終了。その後もPL MINIは頑張ります。
070min

PL MINIは、70分経過後もまだ元気。これは15分時点と比較しても全く劣っていない明るさです。
好みにもよりますが、一般的にはこっちの方が使いやすいかな。日常的な使用ができる余地があるかと思います。

ただ、ウェポンライトですので長時間のLOWモードは求められていません。SUREFIREは旧来より、20分持てばOKという考え方もしていました。そういったコンセプトの違いがランタイムとその配分にも影響しているかと思います。

PL MINIのペース配分は以前対決企画で話題に上がったLEDLENSER P6とよく似ています。この推移はANSI規格で非常に良い印象を与えるものです。ANSI規格によるランタイムは光量が10%に低下するまでの時間を示すので、早めにターボモードを終了して暗めのモードに移行すれば、表記できる時間が長く取れることになります。そういった事情は周知されていませんので、LEDLENSER P6のような表記は誤解を与える余地があります。そういう意味ではOLIGHTは正直かな。

【まとめ】

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どちらも新時代のライトであるのは間違いありません。単四電池1本でタクティカルでき、十分に使用できることを示したSUREFIRE XC1。ライトに求められるものを見つめ直し、運用システムとしての優秀性を誇るOLIGHT PL MINI。それぞれの個性が際立つように感じます。

一方で、配光や光量など、ライトとしての性能には至近したものを感じました。これは違う方向性を目指したものの、PL MINIが歩み寄ってしまったもの。主にサイズの限界により拡散配光になってしまったのは、サイズ上やむを得ないことかと思います。

また、操作方法の面ではSUREFIREからOLIGHT(などの複数メーカー)への歩み寄りが見られます。これがサイズの限界によるものか、SUREFIREの妥協なのかはわかりません。

何れにしろ、超コンパクトタイプのライト同士ということで、他に選択肢がない場合が多いかと思います。セミコンパクトハンドガンには特によく似合います。そして・・・肝心のお値段はお察しの通り(笑。正直に言ってしまうと、SUREFIRE XC1の方が分が悪いのかな・・・という気がします。アメリカ軍は装備の一部を自国調達で製造することを条件としていたりします。すると同じものが数倍のお値段になることもままあります。XC1が該当するアイテムとは思いませんが、思いっきりコストがかかっているのは間違いないものかと思います。

■ SUREFIRE (シュアファイア) XC1-B ウルトラコンパクト ウェポンライト 単四電池1本
■ OLIGHT(オーライト)PL-MINI VALKYRIE ウェポンライト CREE XP-L HI