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LEDLENSERのメインハンディシリーズがが2018年に向けてリニューアル。今回がその第一報ということになります。中でも人気が高かったP7をまずは今回の企画で新旧対決!ということになりました。

P7→P7.2と進化してきたP7シリーズが今回のリニューアルでさらに進化。三代目となるその名はP7!

・・・ややこしいことこの上ありません。整理すると

初代 →P7(OPT-8407・廃盤)
二代目→P7.2(9407)
三代目→P7 (501046)

という進化になります。今回は、P7(→新型)、P7.2(→旧型)という表記にいたします。また、P7.2の方は本来3モード(ブースト・ハイ・エコ)ですが、新型に合わせて(パワー・ミドル・ロー)に統一させていただきます。

(旧型) LED LENSER(レッドレンザー) OPT-9407 P7.2 LEDライト
明るさ MAX320ルーメン
最大照射距離 約260m
全長xヘッド径xボディ径 130mm×37mm


(新型) LED LENSER(レッドレンザー)P7 501046 (2018モデル) 単四電池×4本 モデル
明るさ パワー : 450ルーメン、ミドル : 250ルーメン、ロー : 40ルーメン
最大照射距離 300m
全長 x ベゼル径 130 mm × 37 mm


【外観編】

正直なところ、外観上の大きな差は認めらませんでした。少なくとも外観上のハードウェアの差は全くありません。チェッカリングの目の揃いまで同じ・・・。やや違うとすれば質感で、旧P7.2の方がわずかにマットです。

さらによく見ますと、ロゴマークが違います。
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それだけ?と、言われると


それだけですが、


ただ、確認してみると全てのリニューアルモデルで、◉LEDLENSERという表記になっています。旧モデルでは、LED◉LENSERとLEDLENSER◉を確認できました。ブランド内に何かの基準があって切り替えているのかな? 新旧の見分けがつかない場合には識別できる要素にはなりそうです。

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地味ですがLEDLENSER得意のレンズギミックの文字も変わっています。なんだか間違い探しのような外観レビュー。

とはいえ、機能面には一切関係しない部分ながらも所有者としてはレンズのギミックなどの遊び心は嬉しいものかと思います。そういうところを大事にしてくれるのはLEDLENSERの良さですね。


ちなみに、外観はほぼ完全に同一ですが、実は、内部のカートリッジもほぼ同一です。
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商品紹介の前にはメーカーに電話で互換性を確認しまして、互換性はないという確認を取っています。それでも物理的には挿入でき、ネジも締まり、点灯も可能です。

が、当店からのご案内としては互換性はないということですのでどうかご承知おきください。
まあ、電子的な互換性も考慮に入れる必要もありますので、この辺りは当店だけでは保証できません。

使用電池は単四電池×4本。非力な電池ですが、4本もあればそこそこのパワー。入手しやすいことが最大の特徴かと思います。予備に単四電池1本のキーライト、などという組み合わせもアリかなと思います。

外観上のお楽しみ要素が実は一つあります。それは点灯時。
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ヘッドのベゼルの周囲から、赤く漏れる光を確認できます。これは、ごく初期のLEDLENSERが採用していたギミック。久々の復活です。LEDLENSERを昔から知る人にはたまらないディテールかと思います。今回のリニューアルでも、これが採用された機種とされていない機種がそれぞれあります。ぜひチェックしてみてください。


【操作編】

今回大きく変わったと個人的に感じるのは、操作性です。スイッチをクリックした時の挙動が大きく変化しました。
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旧型P7.2は、消灯状態からクリックをすると、ミドル→ロー→消灯の順で移行しました。感触はクリックスイッチですが、挙動は完全に電子スイッチのもの。パワーモードはどうするのか?というと、半押しです。ライトがどの状態であっても、半押しすればターボに移行できます。
テールスイッチは非常にセンシティブですぐにパワーモードになります。

このモードはある意味ではタクティカルで、LOWやMEDで巡回中でも、半押しにすることですぐに強力なパワーモードを使用できます。押し方は「半押し以上」であればいいので、緊急時などは完全に押し込んでしまっても、押している間はパワーモード。その代わり、指を離した時にモードの巡回が一つ進んでしまいますので、「元のモードに戻りたいなら半押し」ということです。

いつでもパワーモードが使えて、元のモードに戻れるから便利!という反面、少し操作を誤ると意図せずモードが変わってしまうのが弱点になります。また、モードを切り替えるたびに一瞬パワーモードでチカッと点灯してしまうとも言えます。タクティカルな機能を取るか、日常生活での快適性を取るか。そしてタクティカル性に関しても、生粋のタクティカルモデルと比較すると少し不満が残るように感じました。LEDLENSERはストロボの採用もあまりしませんので、意図的にそこは割り切っているのかな?


一方の新型P7は非常にシンプルになりました。消灯状態から、パワー→ミドル→ローと変化します。スイッチの仕様も変化して、クリックスイッチと同じ挙動になりましたので、連続でクリックした場合は

消灯→パワー→消灯→ミドル→消灯→ロー→消灯→・・・

という繰り返しになります。
一見ややこしく感じますが、半押しで点灯状態になるフォワードクリックスイッチの挙動ですので、慣れれば簡単です。
例えばローモードにしたい場合は

半押し(パワー)→半押し(ミドル)→クリック(ロー)

と操作すれば大丈夫。常にパワーモードからスタートし、3モードしかないのですぐに覚えます。日常的に使うのであれば、新型P7の方が間違いなく良いかと思います。一方で、タクティカルな機能はほぼなくなったとも言えます。強烈なフラッシュライトなので、点灯状態を保ったまま使うぶんには問題ありませんが、点灯と消灯を意図的に短時間で繰り返すのは難しい。そのあたりで好みが分かれそうな感じですね。ただ、どちらも操作上わかりにくいことはなく、使い込めば手が覚えます。

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スイッチの質感は良好。この大きなスイッチは押しやすく、力加減も軽めだと思います。厳密にはややP7.2(旧型)の方が軽くセンシティブですが、さしたる差はありません。スイッチの感触もクリックスイッチの「カッチン」よりは柔らかく、多くの方に気に入ってもらえるものかと思います。LEDLENSERのロゴマークをかたどったスイッチは相変わらずオシャレですね。好みは別として、アイデンティティとして良いセンスだとは思います。一般的な1インチボディからすると太いと言われるボディですが、成人男性が扱うのであればむしろ扱いやすい太さかと思います。


【照射編】

カタログスペック上最も大きく変わったのが照射の明るさです。旧型のP7.2の320ルーメンから、新型のP7では450ルーメンにアップ。およそ1.5倍。これくらいの差では実用上の違いは出ないものの、本来であれば体感でははっきりと明るさの違いを感じるレベルになるかと思います。

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しかし・・・。カタログスペック上の明るさの違いよりも近い感じがするかな・・・? 上のレンズ部分のアップ画像でも分かる通り、LED自体は同一ではないかと思われますので、大きな違いは出ていないのかもしれません。今回、明るさやランタイムなどの表記がLEDLENSER独自のものからANSI規格のものに修正されました。そのあたりも影響しているのかもしれませんが・・・。

強烈なスポット具合は健在。LEDLENSERのアドバンスフォーカスのレンズは一般的に安売りされているレンズ式ズームのものよりも合理的にできています。無駄な内部損失が非常に少ないため、類似のシステムのものをお探しであればLEDLENSERは一枚上手ですのでおすすめ。安価なものほど単純な凸レンズになり無駄が多く、似て非なるものです。

照射比較_HIGH_WIDE

対決企画としては非常に残念なことに、配光の違いもほとんどありません(笑)。むしろ、色温度が下がっているのが印象的。旧型のP7.2が青白いのに対して、新型のP7は昼光色に近い雰囲気があり、ナチュラルな見え方をします。

ちょっと計測器で測定して見ましたが、ちょっとした光の位置のズレでかなり違う結果が出るので掲載はやめておきたいと思います。ざっくりといえば、ワイド側の中心付近でP7.2(旧型)が8000〜10000K程度、P7が6000〜7500K程度でした。「ええっ?そんなに色温度高いの?」と思われるかもしれませんが、これはレンズ式のワイド側の特徴ですね。LEDの素子自体がブルースポット/イエローリングと呼ばれるような色の偏りを持っています。これが強調されてしまうのです。スポット側の計測はERRORが多かったので、割愛いたします・・・。

光の測定は難しく、敏感なプロ用機材ではなおさらです。遠くの窓の自然光を拾ったり、隣の部屋の蛍光灯の周波数を拾ったり・・・。あるいは、ディフューザーを通すしたり紙に反射させると色温度が下がって演色性が上がるなど、不思議がいっぱいです。LEDフラッシュライトの場合、モードや照射のどの部分で計測するかでも全く異なります。さらにはLEDの個体差も「かなり!」ございますので、ここではご容赦ください。

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ミドルモードはほぼ同一。特に変化なし・・・かな? パワーモードとの差もあまりありません。

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ローモード比較。こちらもまたほぼ同一。レビューアーとしては大変やりにくいです(笑)。真っ暗な場所なら、ロー+ワイドビームでも歩行に十分な明るさがあります。

こちらは固定式のリフレクター。ややリフレクターが深い機種ですので、周辺光は狭め。
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どうでしょうか。肉眼では3機種とも、もっと広い範囲が見えていますし、リフ機の周辺光はもっと明るく感じます。しかしそれを差し引いても、やはりハレーションを起こしにくいレンズ式の照射は近距離ならアリです。ただリフレクター方式にも、近距離〜中距離なら調光やズーム切り替えすることなく満遍なく見渡せるメリットはあります。
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しかし、こうして至近距離になればLEDLENSERのようなレンズ式は圧倒的に有利ですね。この至近距離と遠距離はレンズ式ライトの優れているところと言っていいかと思います。足元〜数十メートル内外であれば、リフ式の方がいい場合もありそうです。


【まとめ】

ボディと照射にほぼ差がないという、対決企画としては極めて異例の展開(笑)。今回の個体同士では、新型のP7の方が色温度がやや低かったのですが、並べて比較しなければ気づかないかもしれません・・・。

となると結果的には操作性の違いが焦点になりそうです。

・2段階+ターボモード付きという感じのP7.2(旧型)
・3段階のP7(新型)

単純に考えれば旧型P7.2の方が高機能ですが、若干詰めが甘いところもあり一概には褒めにくい操作性。評価的にはトントンですが、P7シリーズ自体はバッテリーソースやズーム機構と言った部分でタクティカルをそれほど意識しません。割り切りとしては新型P7の方がわかりやすくて良いかと思います。個人的には新型P7をお勧めしたいところかな。色温度が下がっているので、ナチュラルな見え方になっていますしね。

予想ではもっと新型が明るくて、バーンと「いかがですか?!」と紹介できるかと思ったのですが(笑)、そのような結果にはなりませんでした。地味な内部的なブラッシュアップがメインかな?販売店では事情をわかりかねる領域かとは思いますが・・・。

どっちがいいの?!とオススメを聞かれれば、新型P7をオススメします。しかし、好みで選べる範囲かと思います。実質的な明るさの違いもほとんどないため、操作性を軸に考えていただければいいかな。いずれにせよ5000〜6000円台のライトとしては不満はありません。お好みでお選びください。



(旧型) LED LENSER(レッドレンザー) OPT-9407 P7.2 LEDライト

(新型) LED LENSER(レッドレンザー)P7 501046 (2018モデル) 単四電池×4本 モデル