IMG_0189

ACEBEAM(エースビーム)PT10 単四電池×2本使用ペンライト

今回ご紹介するのはACEBEAM PT10。単四電池を2本使用するスタンダードなペンライトです。
カラーはブラックとタン。どちらも半ツヤですかね、タンも上品な色味です。

IMG_0200

単四電池はサイズ上の制約から放電能力を望むことはできませんが、軽量&細身を生かして愛好される電池です。
災害に備えてラジオとペンライトを単四電池仕様に揃える方も少なくないかと思います。
予備電池を持ったとしても軽量コンパクトにまとまります。
あるいは「ペンライト」といえば単四だよね!という風潮は昔も今もあるかと思います。
高性能をそれほど求められないクラスでもあり、それだけに類似したライトが多いレビューアー泣かせのジャンルでもあります。

IMG_0190

ペンライトを選ぶ場合、NITECOREなど有名メーカーから選ぶのであれば、外見で選んでもいいのではないかと思います。それほど大きな性能差はありません。
ACEBEAMの場合、他社製品に比べるとややミリタリーテイストが濃い雰囲気でしょうか。滑らかで凹凸を避けたデザインが多い中で、グリップ部分のチェッカリングは珍しい感じがします。
また、ヘッドのクラウンベゼルもしっかりとしています。KlarusのMIX6に似ている雰囲気もありますが、より深く、前面にも及んでいるのでよりミリタリーな印象でした。そのぶん滑りにくく、電池交換も楽です。

ボディ後部。
IMG_0194

スイッチは樹脂製のクリッキースイッチ。半押しでOFFになります。一時消灯を挟んで調光するモード切り替えとの相性は悪くありません。最近は金属製のスイッチも流行っていますが、高級感はあるものの感触は独特のざらつきが伴います。どちらが良いかはお好み次第かと思います。樹脂製であれば不快なギシギシした感触はありません。

クリップは取り外し可能。ただこのクラスでは取り外さない人の方が多いでしょうね。胸ポケットの縁に引っ掛けると良い感じ。ペンライトはお医者さんや技術者さんが持っていそうなイメージです。ACEBEAMPT10はどちらかというと技術者さんのイメージかな。ちょっとメカっぽい印象を受ける外観です。稀に質問がありますが、この手のペンライトはオートクレイブはおそらくできません。


IMG_0198

リフレクタはテクスチャードタイプ。口径と深さの比率で言っても深いリフレクタではありません。中心光・周辺光共にワイドな配光が予想されます。
搭載LEDはCLEE XP-L HD。基本型のXP-Lの同等品かと思います。先に出たHI(ハイ・インテンシティ:高強度)の方が高性能な印象を与えてしまうので基本型にもHD(ハイ・デンシティ:高密度)と名付けたかな? 最新のXP-Lのデータシートを見ると、タイトルはXP-Lですが説明中ではHigh Densityと記されています。

IMG_0211

ただ、このクラスのサイズではLEDがなんであってもほとんど実用上の差は出ません。予想通りワイドな配光。ACEBEAM製品としては珍しくクールホワイトです。MAX360ルーメンはなかなかの大光量ですが、最近はこれくらいなら出て当然という雰囲気かもしれません。

ちょっと面白いのが、モード切り替え。点灯させて一瞬消灯し、すぐに再点灯させるとモードが変わるお馴染みの方式。PT10の場合、MEDスタートでMED→HIGH→LOW→MED・・・の順に繰り返し変化します。また、モードメモリがないため、使う時は毎回MEDで点灯します。

MED。
IMG_0210

この仕様は非常に使いやすく、ペンライトとして求められるものを満たしていると思います。ほとんどの手元作業はMEDで事足ります。LOW、HIGHを使用する場合もさして面倒とは思いません。モードメモリがない3モード程度のライトは基本的に使い勝手が良いのですが、通常はLOWから順に明るくなるか、HIGHから順に暗くなるものが多いかと思います。MEDという中途半端な位置からスタートするものの、ほとんどそれで済んでしまうというのは良いコンセプトだと思います。

IMG_0202

基本的な機能を抑えたシンプルなペンライトは、かさばらず軽いので重宝するアイテムです。極端な携帯性よりも操作性が優先されるクラスだと思いますので、クリックスイッチが付いているのも好ましいポイント。購入して損するようなアイテムではないかと思います。ミリタリーテイストな造形やMEDスタートメモリなしの機能が気に入っていただければ満足感は高いと思います。


ACEBEAM(エースビーム)PT10 単四電池×2本使用ペンライト