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NITECORE (ナイトコア) MT1U 365nm UV (紫外線)照射 LEDライト
H2T 日亜365nm UVライト 可視光カットレンズ仕様

アカリセンターのHATTAです。いつも弊社ブログをご覧頂き誠にありがとうございます。水曜は恒例?対決企画です!これまでの白色光ではなく紫外線ライトでの比較です。一つはNITECORE社のMT1U、もう一つはH2Tがカスタムした可視光カットフィルターを備えたモデルです。何れもUVの波長は365nm 可視光をあまり含まない日本紙幣にも反応する光りです。白色光のライトと比べるとかなりニッチな市場のライトではございますが、実に興味深い結果が出ましたのでご紹介致します!

参考記事 
波長と見え方 UV(紫外線) LEDハンディライト

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【各品諸元】
上段より
NITECORE MT1U 弊社通常販売価格:9720円(税込)
波長:365nm
出力:900mW
照射時間:4時間15分
サイズ:L124mm x W25.4mm
防水:IP-X8
重量: 約120g (電池含)
電池:CR123 x 2 or 18650 x 1

H2T 日亜365nm UVライト 可視光カットレンズ仕様 弊社通常販売価格:9936円(税込)
波長:365nm
出力:700mA
照射時間:最大4時間
サイズ:L117mm x W24mm
防水:IP-65
重量: 約120g (電池含)
電池:CR123 x 2 or 18650 x 1

全長、重さともほぼ同じサイズ感。テールスイッチで操作するシングルアウトプットのフラッシュライトです。出力の表記が異なりますが、メーカーからの諸元通りとします。
ボディはどちらもアルミ合金で軽量。ほとんど凹凸のないシンプルなデザインは携帯性と実用性を鑑みたものだと思います。UVオンリーのライトは手元での鑑定や検査などに使われますので大口径のレンズやリフレクターを必要としません。手元周辺を充分に照らせる能力があれば充分という感じです。そうであっても従来の5mm砲弾型のUV LEDよりもハイパワーを求めた仕様と言えます。

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スイッチはどちらもリバース式で常時点灯をメインに考慮されております。半押しでの点灯は出来ません。半押しの出来るモデルも他にありますが、鑑定や検査でじっくり観察する際などは常時点灯の可能性が高く、特に使い難さは感じないと思います。

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最大の相違点である風防レンズ。NITECOREはクリアーですが、H2Tは品名にもあるように可視光カットのフィルターがレンズ内側に施されております。正面から他のライトで照らしてもなにも見えません。点灯時のみわずかに紫色に光ります。誤点灯を防ぐ目的があり点灯しているか否かは簡単に分かります。NITECOREも同様に僅かに紫に光ります。

搭載LEDですが、NITECOREに関してはその詳細が記されておりません。H2Tは日亜製のNCSU276AU365というLEDを使用しております。同じLEDか否か見た目では判断が出来ませんでした。性能差が出てくるとなるとやはりこの辺りになるかも知れません。

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今回使用電池はIMR18650-3000mAhのリチウムマンガン充電池を使用。どちらのライトも3分割出来るタイプなので各所の緩みがないよう使用時はご注意下さい。
接点ですが、H2Tのそれはヘッドもテールもスプリングバネ式なのに対して、NITECOREはテールのみスプリング。プラス極が平らないわゆる「フラットトップ」タイプの充電池は使用が出来ません。18650をご使用の際は注意が必要です。電池の許容性という意味ではH2Tの方が便利です。

では実際に二点を点灯比較して見ましょう。

当初、「クリアーレンズのMT1U方が明るい(良く反応する)ので?」と思われましたが、結果は違いました。

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UVに反応するOA紙の上に蓄光塗料が塗られた時計を置いて照射。明らかにH2Tの方が強く反応します。MT1Uも従来の5mm砲弾型に比べると素晴らしい反応具合ですが、H2Tのそれが眩しいくらい反射していました。近距離だったらNITECOREくらいの方がちょうど良いのではないだろうか?と思えるほどです。

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埃(ほこり)に対する反応
UVに反応しない部分にはどちらを当ててもほとんどUV特有の紫光は確認できませんでした。埃への反応具合もやはりH2Tの圧勝。とにかく良く見えて気持ち悪かったです。
良く見えるのは「パワーの為」か「余計な可視光をカットしている為」なのか?正直分かりません。
ですが、レンズがクリアーだからよく反応する、とうことではありません。

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5mの照射距離からOA紙を照らしてみました。
UVライトであるため、白色光のライトのように顕著な配光の違いは見えませんでしたが、明らかにH2Tの方が強く反応しておりました。中心光だけでなく周辺光も明るかったです。対するNITECOREは配光がより狭角でした。至近距離では中心にドーナッツ状のダークスポットが確認できます。15cmも離すとほとんど見えなくなるので実用上問題はありませんが中心光が明るくムラの無い配光のH2Tと比較するとやや見劣りするものがございます。

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UVに激しく反応するOA紙の上に置いて配光とランタイムを可視化してみました。
やはり配光が広いのはH2Tです。中心光の明るさもH2Tが勝っております。ロイヤルブルーのような色ですが、UVに反応する用紙の上に置いているのでこのように見えるだけです。反応しないものの上に置いてもこのようには見えません。インクジェットプリンター用の用紙など良く反応すると思います。

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最初だけ30分計測し、それ以降1時間毎に経過を見ました。驚くほどどちらもスタミナがあります。何れのライトもメーカー公称値を超えているように思えます。最初の3時間はほとんど変化がないように思えます。ボディは何れも最初は少々熱くなりますが、すぐに人肌程度まで落ち着きます。4時間経過後にようやく「ちょっと暗くなった?」と思える程度で明らかに照度ダウンが確認できるのは6時間以降です。テスト充電池がIMRなのでそろそろ危険と思って計測を終了しました。

経過観察後、充電池を充電器にかけると残電圧はNITECOREが3.6V , H2Tが3.5Vでした。定格3.7Vを下回っておりますが直ぐに過放電するようなものではありませんでした。実にどちらも燃費がいいですね。正直、H2Tの方が早く暗くなるかと思われましたが、そうでもありませんでした。どちらも非常に安定した照射が可能です。

参考記事
UVライトを使う時におススメの保護メガネ クリアーレンズでもばっちりUVカット

さて、「強力なハンディサイズのUVライトありますか?」と聞かれれば現時点でH2Tを強くおススメします。お客様が求めていらっしゃる「強力」具合がどの程度か分かりませんが、手の平に収まる程度のサイズのライトで強力なものと言えばこのライトになるでしょう。NITECORE MT1Uは程よい明るさが強みかと思います。H2Tほど強力である必要は無く至近距離での反射の眩しさを嫌うならば選択肢の一つとして有りです。UVハンディライトの比較なんて誰が望むだろうと思って試しておりましたが面白い結果になりました。ご利用の参考になれば幸いです!

本日より来週水曜10/11日正午までセールいたします。どうぞこの機会をお見逃し無く!

NITECORE (ナイトコア) MT1U 365nm UV (紫外線)照射 LEDライト
H2T 日亜365nm UVライト 可視光カットレンズ仕様