IMG_9958

SUREFIRE(シュアファイア)SF18650A SUREFIRE P1R用 リチウムイオンバッテリー

SUREFIREからP1R用のリチウムイオンバッテリーが発売になりました。その名も

SF18650A

お察しの通り、ほぼ汎用の18650電池でございます。ただし、P1R用!ということになっておりますので注意が必要です。

IMG_9959

容量は3400mAh、かなり大容量のものです。3400mAhとは、3400mAを1時間流すことができる電気容量を意味します。この場合の電圧は、リチウムイオンバッテリーの定格3.7Vが自動的に想定されます。この電池にも表記されている12.58Wh(ワットアワー)は、単純に

3400mAh × 3.7V → 3.4Ah × 3.7V

という計算式から求められます。電圧が同じリチウムイオンバッテリー同士を比較する場合には容量のみを比較すれば問題ありませんが、電圧が違う電池と比較する場合には、一旦ワットアワーWhに直す必要があります。例えばCR123A電池2本とどちらが長く持つか?という疑問に、電池の性質に違いがあるため厳密ではないものの、ある程度あたりをつけることができます。

size

SF18650Aのプロポーションは、抜き取りで計測したところ直径18.6mm × 長さ69.5mm。ただし、組み立て誤差が発生する製品ですので、多少の個体差はあるかと思います。

IMG_9975

手元にあったOLIGHTのバッテリーと比較すると、肩までの高さはSF18650Aの方が低いものの、ボタントップが高く、これが数値上の「長さ」を増しています。SUREFIRE P1Rはバッテリーの接点がダブルバネで長さに余裕があるため、無理に短くする必要がないのだと思われます。あるいは、OLIGHTが先進的な設計を意欲的に採用する中国系メーカーであるため、「こなれている」とみなすこともできるかもしれません。それでも、標準的なサイズには収まっているかと思います。

SF18650AはあくまでもSUREFIRE P1R専用のリチウムイオンバッテリーですが、もしお客様の自己責任で一般的なライトに流用しようとする場合には、このサイズが問題になることがあります。例えば、2010年前後のスリム系ライトには、現在の18650電池が入らないものがあります。一例として、NITECORE IFE2などが挙げられます。この場合は「太さ」がまず問題になり、入れることができません。10年も経っていない同一規格の電池が入らないのは個人的には驚き。

比較的最近の現行モデルであっても、設計によっては入らないものもあります。例えば、JETBEAM EC-R26。この機種の場合は「長さ」が問題になります。電池が長すぎて、テールキャップと本体が閉まりきれず、電気が通らず点灯しないことがあります。これを無理にテールキャップを閉めてしまうと、電池のプラス極・マイナス極がダメージを受けます。ちょっと力を入れすぎると凹んでしまうので、初めての電池とライトの組み合わせでは注意が必要です。この手のトラブルは中国系メーカーのコンパクト機に他社充電池を使用した場合に多く、やはり無理な小型化には問題が多いということです。

IMG_9971

現在主流の18650リチウムイオンバッテリーにはIMRとNCRという2種類が多く流通しており、簡単に言えば組成が違います。全体的にIMRの方が安全性が高く、素材として発火・破裂の心配が少なくなっています。そのため、保護回路なしの製品がほとんどで電流のカットオフなどの制御がないため、大電流を消費する用途に向いています。例えば、18650電池1本を使用して2300ルーメンを誇るNITECORE TM03の付属電池はIMRタイプです。

IMG_9973

一方でNCRはやや素材の危険性が高いため、保護回路を搭載しているものがほとんどです。保護回路の仕様はメーカーによって異なりますが、一般的な保護内容は

・ショート時などの大電流放電をカット
・一定以上の充電電流をカットして過充電防止
・一定以下の電圧で放電をカット(自然放電は継続します)

などとなっております。SF18650Aも、NCRの保護回路付きに分類されるかと思われますが、P1R専用電池としての扱いのため実際の詳細な内容は公表されておらず正確にはわかりません。ただ、一般的な範囲を下回るスペックである可能性は低いかと思います。

保護回路付きのリチウムイオンバッテリーは、上記のようなカットオフ機能を備えているため、電池が切れたら充電する、というシンプルな運用が可能です。IMRは電池残量ゼロ付近でダラダラ使い続けることができるのですが、引っ張りすぎると過放電となり、電池が一発でお亡くなりになります。粗悪な充電器を使用した場合も過充電の危険性が付きまといます。保護回路付きのNCRであれば、過放電・過充電などはカットオフしてくれます。その代わり、電池切れが近づくと一瞬で消灯して引っ張ることができませんし、大電流を要求するライトの場合は保護回路が作動してしまい、勝手にシャットダウンすることもあります。IMRとNCRのどちらを選ぶかはユーザーの好み次第と言って良いかと思います。

DSC08294

一般的には電池容量は多ければ多いほど良いのですが、現在の18650電池クラスの容量となると、運用との相性が重要になってきます。現在の最先端は3400〜3600mAhクラス。一方で、普及価格帯では2000〜2600mAhが主流でしょうか。毎日オーバー1000ルーメンクラスを常用し、翌朝には電池残量はほとんど0・・・というような使い方であれば、もちろん大容量であればあるほど良いのは間違いありません。しかし、2000mAhも容量があれば、LOWモードで数日分の運用が可能。毎日携帯してLOWやMEDでちょこちょこ使用するような場合、大容量電池を入れっぱなしにして肝心な時に電池切れを起こすよりは、一定のサイクルで充電作業を行う方が照明システムとして安定することもあります。
また大容量充電池は思った以上に充電に時間がかかります。特に電池残量90%以上の領域では、充電器側も慎重に充電しますので、あとちょっとのところからが長いということも発生します。私たちも、普段使うのは比較的容量の小さなリチウムイオンバッテリーです。テストで急いで満充電にしたい場合も多いですし、やはり価格は重要なファクターです(笑。


SUREFIREのP1R専用のSF18650Aのご紹介のつもりが、リチウムイオンバッテリー全般に話が及び長くなってしまいました。現在は18650充電池のライトが主流でバリエーションも多く、最も楽しめるアイテム層になっているかと思います。ある程度知識が必要ですが、逆に言えばそれほど敷居が高いものでもありません。水濡れ、落下などの衝撃、火炎への投入など、一般的な電池と同等の禁忌事項にプラスアルファの知識で十分かと思います。製品選びのご参考になれば幸いです。

SUREFIRE(シュアファイア)SF18650A SUREFIRE P1R用 リチウムイオンバッテリー