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TAJIMA(タジマ) PETA ペタ LE-E301 充電式 LEDヘッドライト

本日ご紹介するライトは新たに取り扱いを始めましたTAJIMA(タジマ)のE301 充電式ヘッドライトでございます。久々の日本ブランドの取り扱いが出来ることを嬉しく思います。かなり前から取り扱いを希望しましたが随分と時間がかかってしまいました。

さて、TAJIMAのヘッデンといえばW151が有名ですが、徹底した現場のリサーチにより建設、建築系ユーザーの要望を多く取り入れ、これまでにない工事作業に最適な製品をリリースしてきました。今回ご紹介するE301はTAJIMAのヘッドライト PETA!(ペタ)シリーズの最新モデルとなります。

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E301はライトユニットとバッテリーユニットが別体式のセパレートモデル。ライトユニットはコンパクトで軽量。バッテリーボックスには専用の3000mAh リチウムイオン充電地または単三電池4本を装填して使用します。TAJIMAの製品の特徴ですが、「実用性重視」な感じです。E301には付属品としてヘッドバンドが付きますが、アウトドア用やスポーツ用で採用される布ゴムバンドではなく、シリコンバンドのみとなります。初めからヘルメットに装着ありきの仕様、実に男らしいです。シリコンバンドでも直接地肌に触れても問題ないのですが、まぁ、普通直接頭に付けないですよね。ちなみに、別売品として布ゴムバンドはご利用可能です。

シリコンバンドはヘルメットへの装着に適しており、滑りにくく、熱に強く、半透明なのでヘルメットに書かれた社名や意匠などが隠れることがありません。現場責任者の方は必ずシールなどをヘルメットに張りますのでそれらが隠れないのは重要なことだそうです。

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バッテリーボックスはデカイです。大容量の充電池を搭載する都合上致し方ないのですが、角ばったしゃれっ気のない無骨なものです。電池を入れますとやや重さを感じますが、フロントへビィーなものに比べれば遥かに楽かと思います。
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電池の出し入れはバッテリーボックス上方のスライド式ロックの開閉にて行います。充電池はバッテリーボックス内に密閉されます。充電をする際はバッテリーボックスより抜いて付属するUSBケーブル及びAC/DCアダプターにて充電を行います。なので、予備の充電地があれば片方を本体に入れて使い、その間充電地のみを充電することが可能。他社製品ではライト本体に充電機能を持たせたモデルがありますが、それだと充電中にライトを使うことが出来ないのが欠点。それを解決する方法が充電池に充電機能を持たせたものです。

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小ぶりなライトユニットには立派な金属製のヒートシンクが付いております。最大でも300ルーメンではございますが、熱を効率的に逃がすことにより電力の熱への変換を抑え、効率的な点灯を実現する為の大事なパーツです。このくらいの明るさであれば全樹脂でも行けそうな気はしますが、連続点灯での使用が前提のヘッドライトですから放熱効果が高いことに越したことは無いと思います。

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メインのスイッチはボディサイドにありますダイヤル式のもの。ここでON/OFF及び3段階の調光も行います。ダイヤル式のスイッチはグローブ等をしていても扱いやすく操作しやすいものです。E301は調光の他に配光の切替が行えます。ライトユニット上部にある黒いボタンがそれになります。面白いのはモードがサイクルするのではなく、あるモードを基点に往復する特殊なもの。例えば、2灯照射からスタートすると次はスポット照射、そして次は2灯照射戻り、次はワイド照射、そしてまた2灯照射に戻るといった具合に初期に設定したモードを中心にして他モードを往復します。最もよく使用するモードを中心に設定することでスイッチ操作回数を減らしております。

拡散で点灯するのは上記写真の左側、集光は右側のリフレクターの付いたものになります。左の拡散用には小さなコリメーターレンズが付いておりますが、レンズは小さく浅いものです。このサイズになると光は全く遠くに飛ばず、近くを広く均一に照らすものになります。集光側のリフレクターは鏡面仕様のスムースタイプ。照射光は集光され離れた場所をスポットで照らします。どちらもCREE社のXP-G2のクールホワイトを使用。使用するシーンに合わせて配光を変えれます。配光設定にはメモリー機能があり、よく使うモードを最初に設定することが出来ます。

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E301の優れた配光。頭にヘッドライトを付けた状態で作業する場合、手元までの照射距離は1mも無いはずです。そういった近距離では無駄に中心光が明るいモデルは眩しくて仕方ありません。E301の拡散モードは非常にフラットで見易いものです。明るさもさほど明るくなくとも充分に作業が出来るもので無駄な電力の消費を抑えます。調光をスイッチボタンで行うタイプはその操作が煩雑でメンドクサく感じますが、ダイヤル式だとそれが簡単かつ感覚的に操作できるのが特徴です。

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3タイプの照射パターン。突き当たりの棚まで10m 何れもHiモードです。拡散光の飛ばないこと!以前も何度か書きましたがLEDの発する光りはそもそも全く遠くまで飛びません。LED光はレンズやリフレクターなどのパーツを介することで光りを前方へと照射することが出来ます。なので、逆に近くであればレンズやリフレクターを付けない事でワイドな拡散光が得られます。照射の仕方とLEDの特性を活かしたものですが、2灯照射した時に若干ですが5m前後の辺りが「抜けてる」感じがしました。全体としては明るく300ルーメンはゆうに出ていると思うのですが、スポットと拡散の間の明るさがちょっとボリューム不足。照射距離が5mで2灯照射であればご機嫌な配光かと。照射距離に合わせて配光が変えられるわけですから2灯照射の配光ばかりを突くのも意地悪だとは思いますけどね。ちょっと気になりました。

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ボディカラーはイエローの他にブラック、ホワイトの三色展開。同じスペックで色違いを出すっていうのもはちょぅっと珍しいかも。あなたは何色が好き?

TAJIMA E301は総じて優秀です。特にランタイム。屋内、屋外を問わず工事系のお仕事で使うヘッドライトであればやはり中近距離での使用がメインになると思います。その程度の距離で500ルーメンを超えるハイルーメンは恐らく必要ありません。最大でも300ルーメンに抑えることでランタイムを長くし、照度維持に優れた連続点灯を可能にしております。また、近距離での優れた配光が実に素晴らしいです。手元の作業ではこれに敵うモデルはなかなか無いかも知れません。

TAJIMA が目指したヘッドライトは明るさでは無いと思います。ライト専門のメーカーではないので無骨な部分や荒削りな部分もありますが、「現場作業員が使い易いライトを作りたい!」という信念は製品の各部の仕様から見て取れます。そういったところがタジマの魅力の一つでもあると思います。

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