ZEBRALIGHTから2種類の電池を使い分けられるライトが登場しました。SC80シリーズは実にユニークなシステムを持ってデュアルセル方式を完成させております。

使用可能な電池は単三電池とCR123Aの2種類。一般的に単三電池は全長が約50mm 幅14mm、CR123Aは全長約34mm、幅16.5mm程度と思われます。長さは単三で16mmほど長く、幅は2.5mmほど細くなります。この寸法差を画期的なスペーサーにて解決したのがこのSC80となります。これまでもこのライトのように2種類の電池を装填することが出来るライトは存在しました。その多くが「ボディ」の換装による方式をとっておりました。バッテリースペースはCR123Aに合わて太めに作り、延長アダプターを着けるて単三電池を入れられるようにするものです。外観が単三バージョンとCR123Aバージョンでは変わり見た目にも楽しめるものですが、運用面においては少々難点があります。

それは、延長アダプターをどうするか？です。単三電池で使い続けるのであれば、延長アダプターを付けっぱなしにすればいいのですが、それではそもそもCR123Aが入れられる意味があまりありません。単三電池をメインで使う方であればCR123Aを敢えて使用する機会は少ないでしょう。また、劇的に明るさが変わるなどのメリットがあれば別ですが、そう言ったライトの場合リチウムイオン電池など電圧値の高い充電池の使用を前提としたものが多いように思えます。そして、通常のアルカリ単三電池を使いますと残念なほど暗くなる可能性が大です。これはリチウムイオン充電池を使用することが前提で、単三電池の装填はおまけ程度になっているからです。

何れにせよ、延長アダプターを着けたり外したりする場合、その所在をどうにかしなければなりません。常に携帯するのか？おそらくそれはしないでしょう。コンパクトなライトのパーツですし、失くしてしまっては残念ことになります。


左から 単三電池1本使用SC51 , SC80 , CR123A 1本使用SC31

SC80は違います。ボディを長くしたり、短くしたりするのではなく、バッテリースペース内にスペーサーを入れて之に対応してります。CR123A時に使用するスペーサーを全長の長い単三電池バージョン時にも使用することでスペーサーの紛失を未然に防止しております。

全長は82mm弱、幅24mm弱。同社がリリースしておりますSCシリーズと比べても少々ズンドウな姿をしておりますが、実物を見ていただくとさほど大きさや太さを感じさせません。


スペーサーの使用方法はシンプルにしてユニーク。スペーサーは金属製の桶のようなもの。CR123A使用時は桶の口を上にします。電池のプラス極は桶の底に当たる格好です。対する単三電池使用時は桶を電池のプラス極に被せるようにして使用します。単三電池は虚無僧（こむそう）みたい。


決して大きくは無いライトです。確かにちょっと太っちょですが、むしろカッコいい。これまでのモデルは滑り止めのないツルンとしたボディでしたが、このSC80にはガッツリ　ローレットが施されておりますのでボディの雰囲気はかなり硬派な感じ？もちろん、握りは心地はとても良好です。


ヘッドの形状とデザインはZEBRALIGHTならでは。とても洗練されたデザインをしております。新しいような古いような不思議な雰囲気を醸し出す放熱フィンの形状とベゼルの柔らかなテーパーが素敵です。搭載LEDはCREE XP-G 　昼光色でMAX220ルーメン。単セルとしては充分なスペックだと思います。


現時点でリリースされたものは昼光色とニュートラルホワイトの2種類。ワイドな照射光が特徴です。XP-Gなのでやや中心光に芯の残る感じですが、少々距離が離れるとあまり感じなくなります。それほどインパクトのある配光でも明るさでもありませんが、程よい光の広がりを感じることが出来るライトだと思います。CR123Aでも単三電池でも初期照度に関してはさほど明るさに違いが無いところがすばらしい。もちろん、持続点灯時間は単三電池の方が短いんですけどね。極端に明るさが違うよりは良いですよね？

単三電池でもCR123Aでも使えるライトとしては新しい発想のもとに生まれた製品。ギミックが好きな人にも堪らんものかも知れません（笑）。基本的には好きなライトの種類によって電池の種類も偏る傾向にあるのですが、こうしてどちらもイケるライトを日常使用で携帯するようになると本当に便利だろうと思います。

ZEBRALIGHT (ゼブラライト) SC80 単三電池/CR123A 使用可 LEDライト 白色光
ZEBRALIGHT (ゼブラライト) SC80W 単三電池/CR123A 使用可 LEDライト ニュートラルホワイト