fire12
SUREFIRE SAINT MINIMUS VISION

久しぶりに消防関係のお客様よりご要望があり、訓練施設内でのライトのデモンストレーションに同行してきました。今回のデモの目的としては新商品の比較、及び色温度の違いによる見え方の違いの比較です。室内の煙の濃度、高さを調整し様々な状況を再現し、現場の第一線で活躍される消防士の方の感想を聞きながらライトを照射してきました。

fire9
デモの舞台はマンションを想定した建物。人体に悪影響のないスモークを焚き、部屋の中に煙を充満させます。前日までマシンの調子が悪く、煙の出が悪いんですよ、なんて聞いていましたが当日は幸いにも絶好調にモクモクでした。まず、実際に火災が起きて建物内に要救助者がいる可能性がある場合、状況にもよりますが、放水前に隊員は建物内に入るそうです。その時、ライトが必要となります。扉に触れてその暑さから室内の延焼状況と安全を確認した上で扉を開けます。すると、新鮮な空気は「下」から入ります。室内の煙は上へと抜けていきます。煙は秒速3mの早さで上へと移動を開始。延焼の具合にもよりますが、膝下くらいはまだ新鮮な空気が入ってくるので有効な視界が得られます。消防隊員はその低い姿勢からライトを投光、室内の状況を確認するそうです。

FIRE1
まずは消防関係ではお馴染みのストリームライト ファイアーバルカン。大型のリフレクターで非常にスポットな光を照射します。流石に専用モデルだけに力強いビーム状の光が煙の中に向かって伸びます。煙の濃度にもよりますが、かなり低い位置まで煙が流れてきてしまうと3m先の状態も確認することが出来なくなってしまいます。

fire14
室内に要救助者に見立てた繋ぎを置いて照らせているかを確認。これくらい薄くなりませんとかなり厳しい。ただ、ファイアーバルカンが有効なところは「中心光しか」明るくならないところ。中止光の明るさに比べ、周辺光は非常に薄いのです。煙の中に向かって、もしくは煙のなかでライトを照射する場合、拡散光があると煙媒介となり壁のようになって視界を妨げてしまいます。非常に用途が特殊になりますが、この様な場合は「中心光のみ」があるライトが有効なようです。

fire3
白色光のHIDライト。おそらく数千ルーメンを遥かに超えるライトだと思いますが、これだけ煙が下まで来てますと、もうね、、、雷雲出現って感じで前が真っ白になってしまいます。明るさや色温度に関係なく明るい周辺光を持ったライトですと煙の中を照らすのは厳しいようです。

つづいて、煙の中に入っての照射。

fire8
室内は実際の住宅のように部屋が仕切られており、地面を這うようにして進みます。隊員の方は慣れたモノなのでずんずん進みますが、私はもう這いつくばりながらライトを地面に照らして進みました。どれだけ役に立つか分かりませんでしたが、SUREFIRE KT1YS CUSTOMのタワーLEDモジュール 電球色を搭載したものを持って行きました。中心光が地面に当たると地面の位置を確認できます。そんなところ照らさなくても見えるだろ?と思うかも知れませんが、煙の濃度が高いと訓練していない私のような一般人ですと前後不覚どころか立っているか座っているのかすら分からなくなってしまいます。魂だけになったような感じ?如何に普段視覚に頼って生きているかが良く分かります。なので、地面を照らして丸い中心光の大きさで距離感を測ることができます。実際の火災であれば、階段や段差などわずかな段差でも転んで怪我をすれば命取りにならないとは限りません。個人で携帯するには少々頭のデカいライトでしたが、持って行って良かったです。

fire11
完全な集光系の配光となるファイアーバルカンはやはり煙の中でも有効でした。個人差もあるでしょうが、今回見ていただいた隊員の方はやはりキセノンの低色温度の光の方が、白色光よりも見やすいとのことでした。煙の中だと煙の白とライトの白色光が重なると確かに見え難かったです。そして、どんなに中心光が明るくても周辺光が明るいとそれが仇となり、見え難くなることが分かりました。

fire13
火災に限らずレスキュー隊員が求められる活動は多く、ヘッドライトは必須のアイテムです。あらゆる状況で有効な視野を得ることを求める方にとってはSAINT + MINIMUS VISIONはかなり理想的な組み合わせだそうです。まぁ、なんともぜいたくな組み合わせですけが、単三電池が使用できるようになりますので、訓練時も気兼ねなく使えるようになったそうです。

fire15
最後に屋外照射。ファイアーバルカンはキセノン光の特性の為か、距離がある程度離れても中心にダークスポットが現れます。対して、YSCのタワーLEDモジュールにはそれらがなく綺麗な配光となります。周辺光の明るさの違いも確認できるかと思います。普通に自分が使うなら配光にムラの無い明るいライトの方が良いのですが、煙の中という特殊な環境下では「専用」モデルというのはよく考えて造られていると感じました。なので、これらのライトを同じ土俵で比べるのは間違っているのかも知れませんが、なかなか本職の方でなければ気が付けないことや意見が聞けたことは貴重な体験でした。

寒い夜に遅くまでお付き合いいただきました皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。