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SUREFIRE(シュアファイア) Z2-S LED コンバットライト

と言うことで、SUREFIRE Z2-S LEDのご紹介。系統としてはパーソナルライトシリーズのコンバットライトに属します。品名と機能だけを聞くと単にストロボ機能を備えたZ2Lと思われがちですが、実際はかなり違います。

ボディはミルスペックタイプ3ハードアノダイズド表面処理されたエアクラフトアルミニュウム合金 艶消しのブラックです。Z2の艶やかなイメージとは違いマットで無骨なルックスです。全長は約127mm、Z2が約132mmなので5mmほど短い。わずか5mmと思うかも知れませんが、コンパクトさが引きたちます。ただ、SUREFIREのPDFカタログにあったイメージ写真に比べるとベゼル先端部の「ギザギザ」は尖っていません。むしろ丸みを帯びてすらおります。インパクトを目的とした突起ではありません。なぜならこの部分は金属製でなく樹脂製なのです。明らかにインパクトを目的としたものであれば、E2DLのような形にしたことでしょう。では、これは何か?「誤点灯防止」たぶんこれが一番ぽい理由に考えられますが、今一つしっくりこないですよね。どなたかご存知なら教えてほしいくらいです。まぁ、「安全」に持てるという点では良いんですけどね。
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で、肝心のストロボ機能ですが、これが凄い。ストロボ機能をウリとするメーカーのライトをすべて知っているわけではありませんが、間欠点灯とストロボ機能の両方を交互に、しかも頻繁に使い分けたいのであれば、このライトに勝る操作性を持ったライトを他に知りません。というか、どうしてこんな単純なことをどこもやっていなかったのか不思議でなりません。パテントとかあるのかな?

スイッチはプッシュ式のテールスイッチ。常時点灯させるにはスイッチをボディ側に締めこまなければなりません。これは6Pのそれと同じ。ストロボへの切替はヘッド側の接点で行っているので、6Pのスイッチを付けても操作方法は同様です。で、間欠点灯が出来る状態でテールスイッチを3回早押しするとストロボモードに入り、スイッチを押している間だけストロボ点滅し続けます。スイッチから指を離すと消灯します。再び間欠点灯に戻ります。ここまで読むと「メモリー機能もないんじゃん。」と思うかも知れませんが、そもそも必要がないんです。早押しのタイミングは非常ゆとり上がり、ストロボに入りやすいように出来ております。タイミングやカウントを図る必要はありません。チョンチョンチョンと適当に押すだけでストロボに入ります。本当に適当に押すだけでOKです。

注意していただきたいのはストロボ状態から一旦オフしてまたすぐにスイッチを押してしまうと再びストロボに入ってしまいます。ストロボモードを使いたくなければ、1秒程度の間を開けてから再点灯させると良さそうです。結局短時間のストロボON/OFFを繰り返すとそのON/OFFも早押しにカウントしてしまうようです。これまで見てきた他社のライトですと、テール部にロータリー式のセレクターがあったり、スイッチが2個所あったりなど様々なギミック、手法がありました。しかし、何れも一旦ポジションを崩さなければなりません。両手を使って切り替えたり、スイッチの位置を確認したり、、。ホルスターから引き抜いて構えた状態から一切ポジションを崩すことなく、指先だけでストロボモードに切り替えられるライトはこのZ2-Sだけです。
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ただ、どうしてもストロボモードを常時点灯させたい!という方はスイッチを変更させればOKです。スイッチは6P系と互換性があるのでZ58,Z59を装着すれば、ストロボでの常時点灯が可能です。ベゼル径もパーソナルシリーズと同じなのでフィルター類も使えます。


ただし!このヘッドアッセンブリー。今のところZ2-S専用です。SUREFIREのカタログを見る限りSTRATUMというモデルのヘッドと酷似しているのでこのモデルとは互換がありそうですが、その他の6P系のパーソナルライトには装着出来ません。そもそも柔らかめのロックタイトのようなもので固定されております。P60Lのようなバルブアッセンブリーにはなっていないんですねぇ〜。なんでそうしたかはベゼルの突起同様謎です。

なかなかミステリアスなライトだとおもいませんか?

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配光に関してはワイドでスポット。AZ2と酷似しております。リフレクター自体は浅く、細かい凹凸がついたオレンジピール(オレンジの皮のような)状のもの。周辺光は広くとりながら、スポット系のLuxeon K2を採用することで、中心分のホットスポットを明るくしております。中近距離において広い視界を確保しながら強烈なスポット光を対象に当てることが出来ます。

どこのメーカーもよい製品を作ろうとしているはずです。いろいろ考えているのと思います。しかし、目的と用途を限定し、シンプルにしようとすればするほど製品の具現化は難しいのかもしれません。いろいろ機能を付け加えてしまい、ユーザーが望むものとは著しく乖離してしまったものもございます。

このZ2-Sは極めて用途を限定しております。とにかくストロボモードを効率的に使用したい、そう望むのであればこのライトはアリです。こういうライトは操作性が大事です。ルーメン値なんかよりも全然ね。